平成18年2月定例会産業経済委員会 3月10日


◆石井修委員
 カドミウム米対策について、12月定例会にかなりきつい言葉で申し上げましたが、私の持っている資料
は古くて、農林水産部、特に農産園芸課長から頂いた資料と見比べました。皆さんの部局は農業に対する
ソフトの部分の担当でありますし、このあとに審査が行われる農地部はハードの部分を担っているわけで
すから、本来ならばここに農林水産部と農地部がおられて、対処療法的な答弁をお聞きするのではなくて
1対1で新潟県の農業について語りたいのですが、部局が別れておりますのでそうもいかないわけです。
 頂いた資料は私もよく拝見をいたしました。拝見いたしましたら、昨年は6月27日に豪雨がありました。
したがって水が十分でありましたのでカドミウムは出ませんでした。そのデータです。平成16年度は、皆
さん御存じのように三条市などでは河川が決壊するくらいの豪雨があったわけです。したがって、田んぼ
に水が十分、かけない人はだめですけれども、一般の農作業のやり方としてやっていれば水のない年では
なかったわけです。平成15年度は、皆さん専門の職にありますからお分かりだと思いますが、冷夏でした。
したがって、冷夏ですから水が十分あったわけです。私は農産園芸課長から頂いた過去3年間のデータは
逆の裏付けを証明してくれたと思っております。正に水があればカドミウムの発生は押さえられるという
その資料を頂いたと私は考えているわけでして、根本的な原因は何かということをお調べになる気はない
ようでありますけれども、何よりの逆説的な証明がなされたのだなと受け取っておりますが、私の考え方
は正しいでしょうか、どうでしょうか。

◎農産園芸課長
 先に提出申しました資料の関係につきましては、気象的な要因もあろうかと思いますけれども、私ども
がこれまで取り組んでまいりました、水を用いた堪水(たんすい)管理の徹底ということをしながら今日
に至っていると思っております。委員御発言の気象というようなものも一緒にマッチした形でカドミウム
が現れているのではないかということを、今お話を聞きながら私も受け止めているところでございます。

◆石井修委員
 昨年6月定例会における当委員会の農地部の審議の中でいろいろ話をしました。そのときカドミウム米
が出たということは何が原因ですかとお聞きをしたら、ダムに水がまだ十分余っているにもかかわらず、
ダムを管理している土地改良区連合が水を流さなかったからカドミウムが出たと。ではカドミウムが出た
農家の米はだれに補償してもらうのですかとお聞きしたら、それは水を管理していた土地改良区連合が補
償すべきだということを言っていた農地部の職員の方もおりますけれども、何をたわいのないことを言っ
ているのかと私は受け止めましたが、農家の経営者が自分の財産である田んぼにカドミウムをまくような
ことはしません。ほかの要因で田んぼに蓄積したわけです。他の要因で蓄積したということになれば、ほ
かのかたがたが面倒を見なければならないという理屈になると思いますが、私の考えは間違っているでし
ょうか。

◎農林水産部長
 カドミウムが米から検出されるという要因はいろいろあると思いますけれども、確かに石井委員の言わ
れるように水管理というものが非常に重要であります。昨年は水が非常にありましたので、十分な管理が
できて基準を超えるようなカドミウムが出なかったと。これは幸いであります。ただ、その当該地域にお
いて、水が全体的に足りない状況であるということでありますので、天候によっては非常に危険性が増す
のではないかと思っております。そのときにだれが責任を取るのかということになりますと、これはなか
なか天候のせいにしてもだれということにはなりませんので、それは非常に困難な課題になるのではない
かと思います。

◆石井修委員
 最近、ミリオンセラーになるのではないかという藤原正彦さんの国家の品格という本を読みました。一
番最後の方のページに、美しい田園についてと書いてありまして、美しい田園が保たれているということ
は、金銭至上主義に侵されていないあかしであると、美しい情緒がその国に存在する証拠です。さらには
農民が泣いていないということでもあるし、経済的に最もしわ寄せを受けやすい農民にまで心が配られて
いると。農民が安心して働いている証拠ですと。経済原理だけではなくて、祖国愛やそく隠の情がその国
に生きているあかしですとまで断言されているようでありますけれども、私はこの本を読んで目からうろ
こが取れたような気がしております。
 日本の農政、新潟県は農業大県であります。この美しい田園を、例えば棚田であれ平場の田んぼであれ
この田園を保っていくということは、金には換えられない文化遺産なのだということを言っているのかな
と思いますし、それだけではないとも思います。しかし、今農民が困っていることに対して、対処療法で
はなくて根本的な政策をなぜ執れないのか。これはハードの部分もありますので、農地部中心に私は話を
しておりますけれども、本来ならば、ソフトを受け持っている農林水産部が真剣にこれを考えなければな
らないと思うのです。今日は皆さんとの議論の中でやり取りは余りする必要はないかと思っておりますが
将来の日本の農業を考えていった場合に、この国の農業をどう治めていくか。これが私は非常に心配です。
 今定例会の連合委員会における村松議員の質問にもありましたが、平成19年度以降、4町歩以上の田ん
ぼを持っている人は農業をやっていけるが、4町歩以下の皆さんはほとんど農業を続けていけないと受け
取っておりますし、先だって地域農政推進課長にもお聞きして、私の考えは当たらずといえども遠からず
ですかとお聞きしました。昭和21年から始まった農地改革、通称農地解放で小作農家の皆さんが田んぼを
持てるようになった。マッカーサー改革とも言われています。そして1町5反、2町、あるいは3町持っ
ている皆さんが自分の財産として田畑を耕しております。平成19年度以降どのような政策が展開されるの
か。日本の農業はヨーロッパ並みの農業を目指しているということでありますけれども、イギリスのサッ
チャー政権においては10年間で農業改革がなされました。自給率30パーセント前後の国が今日では自給率
70パーセントを上回っている国になりました。ちょうどそのころ私どもは全国都道府県議会議長会の視察
でイギリスに行ってまいりました。大学とゴルフ場と農村しかない所でありますけれども、セントアンド
リュースへ行きましたら、全く中国の大平原と一緒でした。農民のかたがたが田んぼに入ったり、あるい
はとうもろこし畑に入っている姿は見えませんでした。いわゆる農業のコストダウンを図ったので、ヨー
ロッパ大陸からイギリスへ農産物は入れなくてもよくなったということなのだろうと思います。
 我が国がその農業を目指しているというのであれば、想定の範囲内で考えられることはすべてあるわけ
です。実験している国が既にヨーロッパにあるわけです。そうした場合に、マッカーサー改革で農地を取
得した皆さんが4町歩以上の人は多少なり生き延びていけるけれども、2町歩くらいの田んぼしか持って
いない人はどういうことになるか。家庭菜園で終始するか、あるいは農事法人なり、有限会社なりあるい
は株式会社なり、自分の土地の所有権は持ったまま使用権を貸し与える、そして大規模営農に転換してい
く。これが日本の農政の計画だろうと思いますけれども、2町歩の田んぼを持っているかたがたが農業所
得として、自分がやれば赤字になるでしょうから、例えば農事法人に田んぼを預けた場合に農業による年
収は60万円くらいではないか、当たらずといえども遠からずではないですかということを地域農政推進課
長に聞きましたが、どんなものなのですか。2町歩の田んぼを人に預けて、それを年間耕作していただい
て、そこから収穫が上がったお金が戻ってくるのは、私は60万円くらいではないかと思ったのですが、そ
れは当たらずといえども遠からずか、全く当たっていないのか、いかがなものでしょうか。

◎地域農政推進課長
 2町歩60万円ということでありますが、人に預けるわけですから、入ってくる形態は地代収入というこ
とになります。この地代収入ということになりますと、県内地域の事情がありまして、60万円に該当する
と思われる地域もありますし、逆に、地代を頂いても土地改良費を払ったり固定資産税を払ったりすると
ほとんど実質所得がない地域もあるようでございますので、新潟県の地域の実情に応じて、地代がどの程
度所得に反映されるかについては、一概にはなかなか言えないのが実情でありますので、60万円がぴった
り合う所もありますし、ほとんどゼロの所もあるというのが実情だと考えております。

◆石井修委員
 では、私の言った当たらずとも遠からずというのではなくて、私の言ったことはいい方だということで
すね。そうすると、急傾斜地の農村での棚田は、逆に言えば自分が作業をしないで農事法人なりに預けた
場合、自分の棚田の維持管理費を逆に付けてやらないと、その田畑は守っていけないという理解でよろし
いでしょうか。

◎地域農政推進課長
 極端に具体的な事例ということではありませんけれども、棚田等につきましてはそういういろいろな厳
しい点がございますので、6年前から中山間地域等直接支払制度で、昨年までですと2万1,000円の助成で
そこに耕作し続けることによる国土保全等の観点から、国、県、市町村で直接支払制度をやっております
し、今年度からも第二次として継続しておりますので、そういうことは今委員おっしゃられたような意味
が十分含まれているものと理解しております。

◆石井修委員
 何の変哲もなく日々送っていますと、こういう質問をして、答えが返ってきて、これがマスコミに流さ
れますと非常に不安をあおるようなことになるので、気をつけて発言しなければならないと思いつつ、非
常に先行きを心配している一人としてやはり聞いておかなければならないと思って質問したわけです。先
ほど申し上げた、美しい田園を守っていくという意味からして、例えば私の言った2町歩の田んぼを持っ
ている人がその自分の土地から収益を上げるのに、年収60万円しかないと。しかも、平成19年度以降はそ
のくらいの田んぼしか持っていない人は保険にも入れないという話も聞きますと、大体15万円くらい減収
になるわけですから、2町歩持っていても45万円しか農業所得はないということになります。そこに各種
のほ場整備の負担金だとか用排水路の負担金、集落排水の負担金など出していきますと、2町歩の方でも
ほとんど収入がゼロに近いと。ましてや棚田を持っている人たちというのは、追い銭をしていかなければ
ならないと。私もそれなりに調べてみましたら、農家が様々な事業を展開して土地改良事業等やっており
ますけれども、様々な事業にかかる負担金の種類は幾つもあるそうでありますが、堪水防除事業と広域農
道、これは自治体が負担金を出すので農家負担はないけれども、これ以外はほとんど農家の負担がかかっ
てくるということであります。そうすると、平成19年度以降60万円の農業所得を得ている人が15万円減っ
て45万円、その45万円の中から土地改良事業など、様々な事業を展開すると、15年据置きの15年返済。例
えばほ場整備をやると大体田んぼ1反150万円かかると。2町歩あれば3,000万円かかります。3,000万円
の農家負担、償還金、これが10パーセントというけれども、様々な手当がありますので、5パーセントく
らいだと。3,000万円の5パーセントならば150万円ですね。10年は払わなくてもいいですが、11年目から
15年にかけて毎年10万円ずつ払っていくわけです。そうすると、今ほ場整備をやっている人で2町歩持っ
ている人が平成19年度には15万円減るわけですから45万円、ほ場整備だけで10万円取られると35万円、用
排水路の負担金、集落排水の負担金、60万円入るかもしれないが、平成19年度から45万円に落ち込んで、
45万円から様々な事業に償還金を返していきますと、全くゼロと。2町歩やその程度の農家の皆さんは全
く農業をしないことになると。
 非常に私は大変だなと思っていますが、実はそれほど大変ではないのだという理屈もあるのですね。2
町歩の田んぼを連休に田植えをしたり連休に稲刈りをしてやっていって、農機具を買ったり農薬を買った
り肥料を買ったりして農業を2町歩やっていても、実は農業の家計簿をつけてみると、農機具の支払い、
肥料の支払い、苗がだめならば人から買ったとか、そういうコストを計算すると、兼業農家でありますか
ら、現状は農業以外からの収入の方が大きくて、農業以外の収入を稼いできて、2町歩の田んぼに農機具
とか様々な肥料をそこから上がる収益以上に、農業以外の所得からその経費を出しているということにな
っているのです。そういう別の方向から見れば、2町歩の田んぼをやっている人は田んぼをやっているだ
けで、実は返済金は外部の所得によって満たされているというのも現実だということになると、長部委員
が発言したら、おおかみ少年的なことにならないように気をつけなければならないという農林水産部長の
話でありますが、私は何もおおかみ少年的な発言をしたいとは思いませんけれども、現実は、農業以外の
所得によって農業に資する材料費や機材代も払われているというのが現状だということになりますと、そ
れも一理あるとするならば、やはり思い切って新潟県の農家に関して、農業協同組合を通じたり土地改良
区を通じたり、もちろん農林水産部が先頭を切って、どうなのだということ。上からの目線で見るのでは
なくて、農民の立場として、同じ土壌で同じ大地に足をつけて議論し合って、一緒に悩んで一緒に改革を
していくという思想がなければ、私は暴動すら起きかねないのではないかと思いますが、課長にお聞きし
たらいいのか部長にお聞きしたらいいのか技監にお聞きしたらいいのか分かりませんが、どのような考え
方をお持ちなのかお聞きしたいと思います。

◎農林水産部長
 大変格調の高い御質問で、農業、農村を守っていかなければならないと。そのためには、小さい農家が
生きられるような政策でなければだめなのではないかと。そのことを行政としても共に悩み、考えなけれ
ばならないのではないかという御指摘かと思っております。おっしゃるとおりでございます。ただ、農業
従事者の年齢構成を見てみますと、非常に顕著な変化が起きていると思っております。今、70歳以上の人
たちの割合というものが大幅に増えてきているわけでございます。これが今そういったような農業生産を
支えているという、まだかなりの主力になっているという状況でございます。これが今後10年、20年、あ
るいは30年たっていくとどうなるのかということでございますけれども、ほかからの参入そのものが、そ
れだけないだろうと見ております。そうなりますと、この広大な農地をだれが賄って維持していくのかと
いうことを考えなければならないと思います。そうなりますと、やはり今いる農業者の数が維持されると
いうことはどうも考えにくいと。他の産業にも就労しなければならないということになりますと、農業を
支える人口というのは相当減るだろうと考えております。そうなりますと、少しの人数で多くの面積を保
有し、あるいは請け負って所得を上げていくということにならざるを得ないのではないかと考えておりま
す。
 それからもう一つは、国際的な障壁というものも、これはいや応なしにだんだん下げられてきていると。
そうなりますと、国際的な競争というものにある程度さらされざるを得ないということになりますと、こ
れまたコストの面も考えなければならないというような、それぞれいろいろな実情を考え合わせたうえで
今後は担い手を育成していく必要があるだろうと。そうしないと、逆に今後農地というものが守れないだ
ろうという大きな政策の流れがあると考えております。もちろん、過渡的に非常に大きな問題が出てくる
ということでございますので、農地を2ヘクタールで農業だけで生活していくというのは幾ら努力しても
無理だと思いますので、それらのかたがたが土地を寄せ集め、あるいは労力も寄せ集めて効率的な経営を
図っていくと。そして少しでも農業からの収益を残していくということを考えていかざるを得ないのでは
ないかと考えているところであります。

◆石井修委員
 今部長から御答弁がありましたが、この政策は言葉どおり取ればきれいに取れますけれども、農業後継
者の育成と言っても、農業の採算が合わなければ農業後継者の育成はならないでしょう。少し言葉を悪く
言えば、田んぼに人を縛りつけるということになりませんか。歴史上営々として農業が続けられてきて、
そのおかげで我々人類はあるわけですけれども、なぜ政治あるいは行政が後継者を作らなければならない
のか。農業が採算が合えば、黙っていても農業後継者は生まれてくるわけです。ある意味においては、農
家の息子さんを縛りつけるような政策はするべきではないのであって、そういうところに頭を使う余裕が
あるならば、本来的に農業がこのようなことをやっていけばこういう経営、こういう規模のというものを
もっともっと研究を進めて、それが採算が合うと、例えば農業をやっても中小企業の社長クラスの給料は
十分取れるのですよというような政策を考え出す方に頭を向けた方がもっと効率的であり、正しい判断で
はないかと。江戸時代ではないので、田畑にある人物を縛りつけるような政策というのは私は行政の世界
からは省くべきではないかと思います。
 最近いろいろな議論をしますが、農業後継者とか認定農業者とか様々なものが言葉としては出てまいり
ますけれども、以前はそんなことはありませんでした。黙っていても農家の息子さんあるいは娘さんをは
じめ、素人でも米作りをするのです。農業をやっていく人はだれでも手助けをしてやっているわけです。
それを何か目くらましのようなことになっているのではないかという疑問がありますが、どうでしょうか。

◎農林水産部長
 委員のおっしゃる認識は非常に正しいと思います。我々もそう思っております。今農業後継者が非常に
不足していると。我々は後継者を何とか育成しなければならないと思っておりますけれども、これは委員
のおっしゃるようにもうからないところに後継者は育たないと。これはおっしゃるとおりだと思っており
ます。現実に我々も農家の方といろいろ話をしますと、いろいろ努力をして面積を拡大したり、あるいは
園芸作物を導入したりして収入を確保している農家、ここはおおむね後継者には困っていないということ
であります。また、それらの方にお聞きしますと、必ずしも自分の子供にそれができるのかどうなのか、
やはりそれだけのことをやるには、農業技術だけではなくて商売的な才覚も必要であると。それが自分の
子供にあるかないかということを考えると、必ずしもこだわっていないようです。非常に企業的な才覚も
ないと農業経営はやっていけない時代になってきておりますので、必ずしも農家の子弟が農業後継者にな
るということだけではなくて、もう少し違う形の就農形態も最近多くなってきておりますし、農家の中に
もそういう意識がかなり出てきているのではないかと考えております。

◆石井修委員
 話を元に戻します。最近、友人といろいろ話をしますと、農産物が外国からたくさん輸入されていると。
私は農産物だと思ったのですが、私の友人は、農産物を輸入しているのではないのです、あれは水を輸入
しているのですと。それはエビアンのミネラルウォーターとかハワイの海洋深層水も買っていますけれど
も、野菜も穀物もみんな水がなければできないのだから、あれは水を輸入しているのですよと言われまし
た。そう言われればそのとおりです。地球温暖化とか様々な問題が出てくれば、水が一番重要なのです。
 私はこのカドミウム問題を9年も追いかけていまして、行政の継続性というものはいかがなものなのだ
ろうと。早い人は1年、普通で2年、長い人で3年同じポストにいますけれども、余りその方が長くいる
と、障害が生じて悪いからといって、ある意味においては2年平均で人事異動をするということは悪いこ
とではないと思いますが、反面、行政の継続性という点から見ますと、かなり不具合のものが出てきてい
るのではないかと思っています。県議会議員は、4年ごとに選挙で当選してこの場におりますけれども、
皆さんは平均2年に1度ずつポストが変わるわけですから、そういう物の見方をすると、ポストが変わる
とまた1からの議論になってしまう。ずっとこの9年間のデータの一覧を調べてまとめてみたら10メート
ル以上になりました。全部狂ってきます。人が変わると方向まで転換するというあかしを9年間のデータ
で見ました。加治川の農業用水は平成2年度から5年かけて、あるいは平成10年から平成11年、平成12年
から平成13年にかけて、用水確保の基本調査、地区調査も終わって、内の倉ダムというものがありますけ
れども、その奥に第二ダムを造ろうという構想がありました。それが国の経済財政諮問会議で農業の水利
施設については、今後ダムの新設は厳に抑制し、既存の施設を長寿命化させる整備に転換していくという
方針が出されたわけです。
 水が必要な地域でため池を造らなければならないのに、厳に抑制しろと言うから抑制したのですが、し
ないという方向転換をしました。既存施設の長寿命化を図る。見ると、うんと思うのですが、よくよく裏
から見たら、用水確保は全くしないということなのです。既存の施設があってその老朽化したものを長寿
命化させるというのは分かりますけれども、もともと足りない水のためには施設を造らないというのです
ね、この第33回経済財政諮問会議では。日本の政治のトップをきってやっている小泉首相がこんなことを
やるのかなと思って、今さらながらにびっくりしました。今朝も出てくる前にテレビのワイドショーのよ
うなものを見ていたら、計画書もないダムに2,200億円くらいかけているということがやっていましたけれ
ども、必要のないものと必要のあるものという区分を本当に見境をつけてやっているのか。平成2年から
平成7年にかけて内の倉第二ダムは地区調査や地元の説明会まで終わって、すべての合意は取れませんで
したけれども、これが国の経済財政諮問会議によって一挙に方針が転換した。水をためる施設があれば、
既存施設を長寿命化するという話が通りますけれども、既存施設のそのものがなくて水が足りないという
のに、それまでやらないという方針はあきれて物も言えない話です。どういう考えでそのようなことにな
るのか。
 実は同時期に、佐渡で農業用水確保のために大きなダムを三つ、平成2年から取りかかっています。二
つは完成可能であります。しかし、農林水産省のやり方で、当初計画の工期、総工費、国、県、市町村の
負担金、これは随分変わってきていまして、批判を受けています。しかし、三つ造るダムを、二つはでき
ましたが、一つの場所は地崩れの起こる場所だということで、76か所のため池を造るということで方向転
換をしております。現在やっている既存のものも補修をして使うということを含めて76か所のため池を造
るということに方向転換しました。同じ新潟県内において、佐渡ではできるのによそではできないという
考え方を有りとするならば、行政マンが意図的にそれをさせない分別をしている。なぜそういうことをす
るのか。省益、部益、組織益、それだけを考えて行政はやっているのではないかという疑問を持たざるを
得ないのです。皆さんの部局のことを言っているわけではありませんけれども、少なくとも皆さんの部局
だけは農民と共にある、水産課ならば漁業者と共にある、畜産課ならば畜産農家と共にあるのだという考
え方を、何をするかが先ではなくて、まずその気持ちが一番大事だと思いますが、いかがですか。

◎農林水産部長
 我々は農林水産部でございますので、農林水産部の使命は一体何なのかということでございます。一つ
には、おっしゃるとおり農家あるいは林業者、漁業者、畜産農家のために努力するということと同時に、
一般消費者に安全・安心な食料を提供するという二つが我々の使命だと思っておりますので、そのように
感じて日々仕事をしているところです。

○委員長
 暫時、休憩いたします。