平成18年1月地方分権推進対策特別委員会 1月20日


◆石井修委員
冒頭に説明のありました、全国総合開発計画の当初計画、新全国総合開発計画、第三次全国総合開発計画、
第四次全国総合開発計画、21世紀の国土のグランドデザイン。こう見ますと大体、第四次全国総合開発計
画までは国土の均衡ある発展ということで貫かれているようですが、21世紀の国土のグランドデザインが
策定された橋本内閣のところで、多軸型国土構造形成の基礎づくりということで、ちょっと何か変わって
きているようです。四つの柱があって、多自然居住地域という小都市、農山漁村、中山間地域等の創造。
これは地方のことでしょうけれども、都会では大都市のリノベーションと書いてあります。これは改革す
ることなのだと思うのです。そうしていきながら地域の連携軸を作っていって、突然、広域国際交流圏を
作るのだというと、全国総合開発計画から第四次全国総合開発計画までの考え方とちょっと趣を異にして
きているのではないのかなと感じるのです。これは飽くまでもこの時代までは議院内閣制というものを拡
大解釈していなかった時代と今、正に現在進行中の国のトップダウン形式という、以前には中曽根元総理
大臣がちょっとやったようでありますけれども、今の小泉総理大臣はトップダウン形式の最たるものでな
いかと思いますが、この政治手法と全国総合開発計画から第四次全国総合開発計画までの考えと、この橋
本内閣のやった21世紀の国土のグランドデザインというものは変わってきておりまして、さらに今政治の
仕組みみたいなものが変わっていませんよと言えば変わっていないのでしょうけれども、我々は毎日目に
していると、内閣府が大統領府になったがごとく、日本の政治行政のトップがトップダウン形式でやって
いる。これは本来的には変則大統領制を執っている地方自治体である県とか市町村がやるべきことであっ
たと思うのですが、地方は逆に議院内閣制を一生懸命に学んで、そういう大統領制という仕組みでありな
がら、議院内閣制みたいなところがなかったわけではないと思うのです。これは全く国と地方が逆転して
いるように肌で感じるのですけれども、そういう時代になって、果たしてこの流れでいいのかなという疑
問があります。
 さらにこのページを前へめくると、日本を10くらいの圏域に分けてというけれども、我が新潟県より小
さいところが2つの圏域にまたがっていて、北陸地方開発促進法などというものと、さらに中部圏開発整
備法ともかかわっているみたいなものを見せられると、何を考えてやっているんだというふうな気になる
のです。感じたことをしゃべっていて申し訳ないのですが、どのようにお考えですか。

◎企画課長
今ほど石井委員が言われたような、これまでの全国総合開発計画の流れを考えたときに、その第四次全国
総合開発計画までと、それから第五次全国総合開発計画とは言っておりませんけれども、21世紀の国土の
グランドデザインというものがちょっとニュアンスが違うのではないかというお話でありますけれども、
私もそういう意味では従来の第四次全国総合開発計画と、この21世紀の国土のグランドデザインというも
のはかなり違った印象を受けています。最初の全国総合開発計画から第四次全国総合開発計画までは一つ
ずついろいろプロジェクトを展開しながら、まず全国のネットワークを作り、それから定住圏なり多極分
散型という形でもって、地方都市の拠点づくりというようなものを展開してきたというふうに理解をして
いますし、一つの流れがあって全部が全部成功とは言いませんけれども、ある程度確実に成果があったと
いうふうに理解をしています。この最後の21世紀の国土のグランドデザインというところは正直なかなか
ぼう洋としていて、つかみどころがないと言いますか、イメージがなかなか伝わってこないという印象を
受けているのは事実であります。
 それから2番目の御質問と言いますか、この配付資料1の4ページにある、図のことを言われたのだと
思いますけれども、この図をもうちょっと御説明しますと、新潟県はここでは東北開発促進法という法律
の中に位置づけられています。この東北地方のほかにも北陸地方、中国地方、九州地方などそれぞれごと
に開発促進法という法律がありましたが、実はこの開発促進法は今回の国土形成計画法の改正と同時に廃
止をされています。したがって、この図が今生きているという意味ではなくて、これまでこういうブロッ
ク単位に個別の開発促進法という法律を作って、さらに地域ブロックごとの開発をしてきましたというこ
とを説明している図であって、今後もこういうふうにするという意味ではなくて、この開発促進法という
法律は廃止をされています。ただこの中で残っているものは首都圏整備法と中部圏開発整備法と近畿圏整
備法という三大都市圏についてだけで、それ以外の開発促進法という法律は全部廃止されたというものが
今の法律的な枠組みになっております。

◆石井修委員
無くなったのは大変有り難いので、地政学的に考えても我が県は福井県、石川県、富山県の3県を含めて
も人口、県土の面積、予算規模からして3県分あるわけです。あの図面を見ると何やってんだと思うのは
普通だと思うのです。しかも北の方を見ても全部山に囲まれていて、将来の道州制は私は反対ですけれど
も、県議会議員ごときじゃものになりませんから、どういうふうに反対すればいいのか分かりませんが、
万が一こんなものが道州制の区割りというのではとんでもない話になるなと感じたものですから申し上げ
たのです。
 この21世紀の国土のグランドデザインというものが今後ずっと生きていくのか。今のトップダウン形式
の下ですと、このような形にはならないのではないかという気がしてなりません。特に地方というものの
小都市、農山漁村、中山間地域等の創造というと、我が県は今、新潟市選出の県議会議員もおられますけ
れども、あるいは新潟市に組み込まれた県議会議員もおりますけれども、政令指定都市なんて、こういう
政策を進めていけば意味がないのではないかという気もしないわけでもないのですが、こんなものと国の
挙げる政策としてやっているのと、何の整合性もないのではないかとちょっと文句のつけたいところなの
ですが、どう思いますか。

◎企画課長
ここに21世紀の国土のグランドデザインの抜粋版を持ってきておりますが、私どもが理解をするに、多軸
型国土構造という軸を作りましょうというところに、この21世紀の国土のグランドデザインのポイントが
あったというふうに理解しています。具体的には私どもに関係する意味では日本海国土軸という、日本海
側の青森県からずっと九州の北の方までの日本海側を一つの軸にしましょうというような構想があります。
そのほかには太平洋の新国土軸とか、西日本の国土軸。さらには北東というのは北海道、東北ですけれど
も、北東の国土軸というような軸というものでもって、日本の国土形成を考えたいというようなところに
一番のポイントがあったのかなと。それに関連してそのほか、都市の問題、農村の問題というようなもの
も議論はされておりますけれども、この21世紀の国土のグランドデザインのポイントは今言った軸構想と
いうところかなと思います。ただ、先ほど申し上げたように定住圏構想とか多極分散型のときは、そのキ
ャッチフレーズがかなり広く浸透したのですけれども、この多軸型国土構造というキャッチフレーズはな
かなか浸透しなかったということが、今の状況なのかなというふうに考えています。

◆石井修委員
政治でも行政でもそうなのではないかと思うのですが、こういう書類とか行政の皆さんの発想がこれに盛
られていて、具体的なものが載っていない書類を見ると、最近どうも疑い深くなりまして、何か農林水産
省のやっている国営事業みたいな感じがするのです。何年で総額何十億円、何百億円で国と県と市の負担
割合が幾らでと決めて、用意ドンでスタートするときは、それはいいことだと総論をまとめておいて動き
出すけれども具体的なものが出てこなくて、終わる段階になると当初予定した予算の4倍も5倍もなると
いうのに似ているのではないかと思うのです。私はこれからはやはり県にしてもそうですが、これをやり
ますという具体的なものを挙げて、それについてのこういう書類という理論立てとしてのものがあってし
かるべきなのであろうと、本来そう思うのです。最初にコンサルタントに頼むと大体金太郎あめみたいな
書類を持ってきます。具体的なのはこういう知恵から何か出しなさいみたいなことで、コンサルタントに
頼んでもしょうがなかったじゃないか。こんな程度、我々も知っているというふうなコンサルタントでは
どうしようもない気がするので、どうもこういうものを見ているとそんな気がしてならないのです。先ほ
どの質問に全国総合開発計画のときはこういう効果があって、第三次全国総合開発計画のときはこんなも
のができましたよと言いますが、挙げたのはたった一つずつだったけれども、こういう大層な名目が書い
てあったら、もっと総合的な影響力があってしかるべきだろうと。見方を逆にすれば、これをやります、
この事業をやりますと言って、その事業についての理屈立て、理論立てというものがあった方がかえって
国民なり県民には分かりやすいのではないかと思うのですが、こういうものについていちゃもんをつけて
申し訳ありませんが、どんな感想ですか。

◎企画課長
今現在生きている21世紀の国土のグランドデザインに関して言えば、委員が言われるように、余り具体的
なプロジェクトというものが記述されていないということでありますけれども、それ以前の当初の全国総
合開発計画、新全国総合開発計画、第三次全国総合開発計画のときにはかなり具体的なプロジェクトとい
うものはこの中に織り込まれておりまして、それが先ほど申し上げたように新産業都市であったり、ある
いは新幹線とか高速道路の整備であったり、あるいは地方都市の整備という意味で、地方拠点都市の整備
というものが具体的にこの中に織り込まれて、新潟県としてもそれらについては率先して取り組んで、期
待する成果はそれなりにあったという状況であると思っています。ですので、今あるこの21世紀の国土の
グランドデザインは確かにプロジェクト的なものは書いていないので、具体性が非常に乏しいかなという
印象を受けるかと思うのですが、これまでの開発型の計画の中では具体的なプロジェクトが一つ一つ整備
されてきたというふうに考えています。

◆石井修委員
最後にします。私ども今日防災服を着ている議員が余計なのですが、防災服というのは現場着です。今、
我々は雪害があるからこういうふうな形を執っておりますけれども、このまま現場に行くわけです。我々
は県議会で議論をしたり、地域でいろいろな人との議論をしたりして、この仕事をするわけですが、現場
というのはものすごくここで議論するのとは違うのです。遠い話は昨年の梅雨時期に四国で梅雨が来なく
て、作付けのできなかったことがあります。実に日本の農業というものもはぜいじゃくです。今新潟県が
音頭取りをし、我が党も乗ろうではないかと言っている羽越新幹線、既存の特急いなほが突風によってひ
っくり返っている時代ですから、そういうふうなものの安全性とか、従来の特急いなほですらひっくり返
るのに、新幹線であればもっと大変なことになります。そういうふうなものをもう少し机上の議論ではな
くて、行政の皆さんもどんどん現場に出るという姿勢がないと大変なのだろうと。私は総合政策部だから
わざわざちょっとよその話をしているのですよ。
 この間幼児連れ去り事件が連日のようにテレビで放映されました。何とか自分たちの地域は自分たちで
守ろうという気持ちを起こそうということで、通学区域を少しぐらい回って、子供たちに注意を促すと同
時に地域の皆さんにも、地域の子供だと思って皆で見詰めてやりましょうという、そういう録音テープが
ないかと言うと無いというのです。でも県議会で議論をすると、いや、子供防犯テキストがありまして、
学校で万全に教育していますというけれども、じゃあ市中に出てみますと、白黒のミニパトカーが防犯パ
トロールという看板を張って確かに動いています。だれも見向きもしていません。だれも気にしていませ
ん。あそこに一つスピーカーをつけて流してやれば、見事に子供たちは反応しますし、周辺の地域のお年
寄りなども反応します。どこの地域も恐らく承知していると思いますけれども、小学校の通学路。犯罪者
に渡すわけにはいきませんけれども、それなりに認めてくれた団体に対してパトロールして歩きたいから
通学路を教えてくださいと言うと無いというのです。だけれども教育委員会の審議だとか、恐らく建設公
安委員会の審議などでは、ばっちりやっていますという答弁が返ってくるはずなのです。では現場でどう
なっているのかと現場で行動してみると、実はやっていないのです。組織の大きい会社にパトロールをお
願いしたいというのです。それこそ磁石でくっつくような看板が今あるのですが、張ってありますけれど
ただ走っているだけでやっていた会社は怒られたというのです。たばこを吸って運転しているのが、なぜ
パトロールしているのかだとか、当然違反であります。携帯電話をかけながらのパトロールはないだろう
という苦情が来るので、看板を返そうと思っていました。怒られるのであればそんな看板は張っていられ
ないということなのです。そういうものも含めてもう少し現場というものを行政ももっと勉強をしなくて
はならないのではないかと思いますが、最後の質問ですけれども、こういうものも含めて部長お願いしま
す。

◎総合政策部長
ただいま委員の方からお話がありましたように、私ども具体的なニーズというものをどうとらえていくか
ということを考えますと、やはり現場で何が問題になっているかということを見るのが、あるいは聞くこ
とが一番大事なことだと思っております。そういう意味でこの計画につきましても、霞ヶ関で作ると言い
ますか、中央官庁のかたがたが地域の実情というものをよく我々が市町村も含めまして、地域の実態をよ
く話をし、あるいは情報・意見交換する中で、地域の実態をとらえていただきまして、そういうものを踏
まえながら計画づくりに当たっていただきたいということで、この計画に当たりましても市町村なり関係
の皆さん方の生の声を聞いたうえで、県としてそれらの意見を国に要望し、あるいは意見として述べてま
いりたいと考えております。