平成17年6月定例会産業経済委員会 7月8日


◆石井修委員
連日県職員の皆さんが農業問題について、それぞれの課もありますが、新潟県農業について真剣に勉強し
ながら指導していただいていることをまず感謝を申し上げまして、御質問を申し上げたいと思います。風
聞によれば、農業の自由化がすぐそこまで来ているという話をちらちら聞きます。早ければ2年後、遅く
ても5年後に農業を自由化するということを聞いているわけでありますが、そういう話はもっともらしい
話なのか、空想なのか。新潟県は農業大県でありますけれども、農林水産部としてはどういう受け止め方
をしておられるのか、そこをまず基本にお聞きしてから質疑に入りたいと思います。手上げ方式などとい
うものも導入しているようでありますし、日本のこれからの農業、農林水産省主導の農業と言うのでしょ
うか。そういうものがどうなっていくのかという基本を押さえていかないと、様々な質疑応答も必要のな
い質疑応答であるかもしれないものですから、そこを少し、まず一番ベースの部分をお聞きしたいと思い
ますがいかがでございましょう。

◎農林水産部長
委員の質問は主に米のことが中心だろうと思います。御承知のように、米につきましてはずっと消費量も
落ちてまいりました。したがいまして全体的には米が余るということでありまして、厳しい生産調整とい
うことを行ってきたわけです。過去はこれだけの農地を減反しなさいという政策でありましたけれども、
昨年から逆の見方をするようになりまして、これだけ売れたのだからこれだけ作っていいよというような
形に、見方が逆転をしてございます。その関係で、私の4月就任以来の印象ですけれども、特に中核的な
農家については非常に意欲が高まっているという状況もございます。しかし全体的に見れば、厳しい生産
調整であることには間違いないということでございます。自由化というお話が出ましたけれども、必ずし
も自由に米を作っていいというような状況になるわけではございません。やはりそこは生産調整をきちん
とやらないと、これは米の値段が暴落いたしますのでそういうことはできないと。ただ先ほど言いました
ように、需要に応じた作付けというものが、より一層徹底されるというような状況にあると考えています。

◆石井修委員
私はそこまで細かく書いてはないのだろうと思いますけれども、毎年10月になりますとアメリカ政府から
日本に対する年次改革要望書なるものが送られてきておりまして、アメリカ大使館にインターネットでつ
なぎますとそういうものが全部引き出せます。アメリカ商務省の方からのものもありますが、年次改革要
望書を見ると見事なまでに資本主義をかんぺきにやれというふうなことが書いてあるように思われます。
特に農業に関しては、日本の農林族、マスコミは族議員というのはとんでもないというふうに言いますが、
日本の国会の農林族あるいはそれに所属する、あるいは関係する農業団体等の抵抗が厳しくて、アメリカ
の年次改革要望書を見ますと、WTOに提訴するとかというふうなことが書いてありますけれども、それ
以外はほとんどおおむね良好と。そのまま続けてくれみたいなことが書いてあるわけです。それは建設業
から通信、金融、保険すべての面にわたって、アメリカと同じようなスタイルを取るべきだということを
一貫してうたっているわけです。ただ、アメリカは日本に対して、農業に関してだけは日本は非常に抵抗
していると、それを何とか日本政府はうまくやれと、できなければWTOに提訴するぞというふうなこと
が書いてあるわけです。
 それを見ていますと、今正に部長が農業自由化は絶対ありませんよということを言ってくれたようであ
りますけれども、そうではないのではないかという危機感を実は持っているわけです。なぜそういう危機
感を持つかと言いますと、まだまだ日本国中、先進的な所はヨーロッパ並みの大規模な営農をしていこう
ということでほ場整備だとかいろいろなことをやっておりますけれども、まだできていない地区もありま
す。しかし余り早くやりすぎて区画が小さい所は、整備したのだけれども更にまた区画を大きくしていか
なくてはだめなのではないかという所もあるのです。
 私の地元では、今はやりの 3,000坪、一町歩一反という田んぼを作っておりますけれども、以前整備し
た所は 300坪田んぼでやっています。先ほど集落営農という話がありましたが、正にその典型的なものが
ありまして、50町歩の内、45町歩米を作り、5町歩アスパラガスを作り、五、六人で経営をし、朝から専
業農家としてやっております。30戸くらいの集落なんですけれども、3家族あるいは4家族がやってほか
は皆サラリーマン化しているという地区もありますし、昔のように 300坪の田んぼを20町歩、男手五、六
人で泥だらけになりながら経営をし冬場には、夏場もそうですけれども、豆腐を作ったりそういうことを
やりながら、限度は20町歩だと、ほ場が狭いものだから手間がかかるという所もあります。典型的なもの
を私は地元に抱えております。今、国が進めております大規模営農、目指すのはヨーロッパ並みの規模の
農業だというふうに聞いておりまして、ヨーロッパに視察にも行ってその報告を議会でも何度かやってお
ります。それに基づいた質問をやっておりますが、正にヨーロッパ並みの農業をやっていくということに
なりますと農業協同組合も土地改良区も農業普及指導員もややもすると、今農林水産部の審議をしており
ますけれども、かなりの部分が要らなくなると。正にイギリスでは農業コンサルタントなるものが電話と
FAXによって農家と個々に連絡し合って、年間の気象やどの地区にどういうふうなものを植えて、もし
できなくても保険がかかっているというふうなシステムで、イギリスは徹底してやっています。私はセン
ト・アンドリューズあたりへ行きましたが、あそこはゴルフ場と大学と農家しかないのです。あの平原を
見ますと黒龍江省の平原と同じくらい誰もいないのです。ものすごい大規模化を図っている。サッチャー
前首相の10年間の農業改革が、実にぴたっと手の裏を返したように自給率30パーセントくらいの国が今65
パーセントという話ですけれども、そういうふうに大転換を図った。そんなことは日本ではなかなかでき
ないだろうなと思って帰ってきたら、先ほど御紹介申し上げたものが地元でもやっていたと。実はびっく
りしたのです。そういうものを見ていて、ああこうなっていくと農家戸数というのは減っていって集落営
農あるいは農事法人システムで、人の土地の所有権は買えないけれども使用権を借りて、集約型の農業を
やっていくのだなと、日本もそういうふうになってきたなと思いました。先ほど富山県の例が出ましたけ
れども、富山県の皆さんが新発田市に見に来ているのです、素晴らしいことをやっているということで。
それが全県的に広まっていく、あるいは日本国中にそうなっていくということになりますと、正に農業協
同組合からいろいろな資材の見積りを取って買うという時代ではなくて、商社から見積りを取って安い方
からいい物を買いますよという時代になってくるのです。そういうことを想定していきますと、今までや
ってきた日本の農業の仕組み、構造というものががらっと変わっていく。今部長は逆の話を、今までは統
制してきたみたいですけれども農業者は逆によくなるみたいな話ですけれども、それはどういう意味でお
っしゃったか分かりませんが、私は間違いなく農業が自由化される時代が必ずくると思っているのですが、
私の考えは間違っているでしょうか。

◎農林水産部長
委員はかなり先を見た長期的なスパンでお話をされていると思います。私も午前中の議論にもありました
けれども、食料安全保障ということも考えなくてはいけないと思っております。日本は40パーセントとい
う食料自給率になってございます。それを自由化して、何の備えもなく自由化するということになります
と、これは大変なことであろうと。一朝有事の際に国民の食を満たすことができないということは絶対あ
ってはならないと思っております。しかしながら一方で、世界を相手に貿易をして立国をしている国でご
ざいます。世界との自由な貿易というものも進めなくてはいけないというような中で、WTOの中での農
業交渉は非常に苦しい場面があると思っております。そこで今の考え方は、やはり国際的に太刀打ちでき
るような強い農業にしていかなくてはいけないと、これは努力しなくてはいけないと。しかしそれをやっ
ても、なおかつ国際的に太刀打ちできないというところがあるとすれば、それは政府の方できちんと底上
げをしていかなくてはいけないということだろうと思っております。残念ながら私は諸外国の状況の詳し
いことは分かりませんけれども、イギリスにおきまして自給率が非常に上がったということにつきまして
は、経営体を育てるということと併せまして、EU並みの手厚い助成というものがあったらばこそという
ふうに考えておりますので、そういったようなことを進めながら将来に備えていかなくてはならないと考
えております。

◆石井修委員
半日やそんな程度の視察ですべてヨーロッパの農業を理解したとは私自身も思っていませんが、農家に直
接行って話を聞いたその会話の中に、何百年も自分の土地でないものを、あそこは農地改革をしていませ
んから王侯貴族から借りてやっている、EUの農業政策によって地代分は補助金がくるので、その補助金
を王侯貴族にやれば土地はただなのですというところからスタートしているのですが、それ以外の政策は、
午前中からいろいろ資料を頂いていますけれども、農業後継者だとかそんな問題は余り聞こえないです、
質問しても。せがれ夫婦と自分たち夫婦でやっていたのですが、サラリーマンをしているより農業の方が
もうかるから農業の方がいいということでローマに勤めていた下の息子夫婦まで実家に帰ってきて親子6
人でやっています。農場にはガソリンスタンドがあり大型機械がそろっていて、どうしても手が足りない
ときは人を頼むということで、 300町歩の土地で、 150町歩畜産をやって 150町歩はインディカ米、ジャ
ポニカ米と両方作っている、じゃがいも、とうもろこしも作っている。牛も飼っているので、そこから出
たものは堆肥(たいひ)にして発酵させてメタンガスは熱源に使って、堆肥はまた畑に返すと。うちの農
場から出ているのは製品だけですという説明でした。私は帰ってきてから日本国中インターネットで調べ
ましたが、そんなシステムで農業をやっている人はどこにもいません。京都に近いものが1つあったかな
という程度でどこにもない。しかしヨーロッパ並みの農業を目指しているのであれば、そういうふうにな
るのだろうと思うわけです。
 日々の、皆さんのこの質疑応答を聞いたり書類を見ていますと、今の日本の農業のシステムでどうする
かということと将来どうするのかということが混然一体として議論されているわけです。国はもう農業の
面倒は見ませんよというふうになったら、我が農業大県新潟県は、それを想定するならば、今のうちから
こういう手を打って行かなくてはだめだと、こういうことをしていかなくては自由化されたときの対応は
できないではないかという議論があってしかるべきだし、今の体制でも自由化になった体制でもこれが真
理だというものはきちっとベースで守っていかなくてはいけない。混然一体となった議論をしていても、
なかなか分かったようで分からない議論になるのではないかなと思います。このまま日本の農政が進むの
であれば様々な施策を、今いろいろな議論がありますけれども、やっていかなくてはなりません。ですが、
自由化して自由なんですよということになれば、説明を受けた食の安全・安心等ありますし、環境という
ことになりますとこれは唯物論ではなくて、どちらかというと人に迷惑をかけない、我々の次世代のため
に環境はしっかり守っていって食料だけ作ればいいというものではないと、また人の生きる環境を残して
いかなくてはいけないということと農業とを結びつけている点もあると思いますし、そういうことを一つ
一つもう少し簡素化して、このままの農政で行くと思えないものですから、将来の農政に対して新潟県は
どういう構え方をするのかということを、もう少し議論してみたいと思うのです。我々がその議論を吹っ
かけて、それにただ日々対応していればいいというものではなくて、正に皆さんは行政の専門家としてお
られるのですから、明日のことも大事ですし、来年、10年後のことも大事なので、そういうものを少し私
ども委員に提示をしていただきたいものだと思っているのですが、いかがでしょう。

◎農林水産部長
農産物でも既に自由化をされている品目も多々あるわけでございます。米については、日本の非常に大事
な作物であるということから、これは高率関税で守られているということでございます。土地集約型の米
のような農業につきましては、これは当面自由化というものは考えられないと。そういうことをしてはい
けないというふうに私どもは考えております。ただ委員が言われますように、日々の対策に追われて将来
を見据えた抜本的なことを考えないままでいてはいけないのではないかということで、私も同感でござい
ます。私的な関係ではございますが、この4月に私が来てから若手の職員とそういうことをいろいろ議論
いたしまして、30年後の農政というものを一つ若手のみんなで考えてみて下さいと、そしてそれを基に今
後どういう県農政を展開していけばいいのかということをみんなで考えようということで、2年くらいを
めどにしてやろうということで先般スタートしております。私も30年後にはもういないかも知れませんけ
れども、そういったような議論を若者とも展開しながら、今後先のことも考えた農政を議論していきたい
というふうに考えております。

◆石井修委員
私は今の国の流れからすると本当に危機感を持っていまして、ここで委員の皆さんが執行部の皆さんと質
疑応答するということは、先行きがばら色であればばら色の夢をきちんと実現するようによろしく頼むよ
な頑張ってくれよなという程度で済むと思うのですが、先行き不安で一体どうなるのだということになり
ますと、際どい質問をすると、おれはこう思うがあんたはどう思うという質疑になると思うのです。正に
私は軽く言っていますが、大問題なのではないかと、非常に懸念しているわけです。
 しかも、議会の度に言っておりますが、農家個々が安全・安心な食料を作れない。外部的な要因によっ
て米自体が売れる米にならない。過去からずっとあるわけです。そういうものが出た時に個々の農家で対
応しきれない。耕作地は確かに農家個人の問題がありますけれども、同じこの大地に住んでいて、特定の
所だけよそとは違うという問題です。そうなった場合に、農家個々がそういうふうなものを田んぼに入れ
るわけはないわけですから、他動的要因、外部の要因によってそうなっていると。そういうふうな個人の
農家あるいは集落営農、農事法人等でやっている皆さんの、どうにもなり得ない、なし得ないことなので
す。そういうものに対する、今の状態であれば国の減反政策に従い3等米以上のうるち米であればのりの
原料として買いますよという、1ppm以上はもう廃棄処分ですから、そういう制度がある。そういう制
度を自由化によって、もう全部農業を自由にやってくださいと。売れる良い米はどんどん作りなさい、売
れないものはやめていきなさいという、もし万が一そういう政策が執られた時に、雪印の事件とかいろい
ろなものがあったことを踏まえますと、いったんバッテンの付いた品物なんていうものはどう信頼を回復
してやっていくか、私は途方もない努力がいると思います。そういうことのために、正にこの農林水産部
は政策部なんですから、月曜日にやる農地部は現場ですから。今日この答弁者側に座っている皆さんに一
様に真剣に考えていただいて、困っている地区に対して一人ではできないものを公の力によってどう解消
していくかということが私は政治行政だと思うので、そういうものを実際に皆さんが、新潟県の農政、農
林水産業を担っている皆さんが、どういうふうな見識で現時点で行政をやっておられるのか。部長でなく
ても結構ですが、部長になったばかりで分からなければ継続している人もおられるわけですので、お教え
を頂きたい。

◎農林水産部長
足りないところは各課長から補足していただきます。今の問題はカドミウムということだろうと思います。
まず現状がどうであるかということでございますけれども、幸いなことに平成14年度、平成15年度、平成
16年度の3年間調査をいたしましたけれども、現時点での基準を超えている所はないわけです。ただ委員
は先を読んで、今後基準が強化された時になおかつ心配がないのかということをおっしゃっておられると
思います。今国際的な機関で基準の見直しがされておりますけれども、我々のつかんでいる情報では 0.4
ppmというものが想定されて、議論されているというふうに考えてございます。仮にそうなった時にど
うなのかということでございますけれども、平成14年度調査では3地点、それから平成15年度では5地点、
平成16年度では2地点ということになってございます。この問題につきましては、やはり栽培管理の仕方
というものもなかなか重要であるということで、一定の栽培管理を注意してやればこれらの基準はクリア
できるというような考え方で、いろいろな対策を執っているというところでございます。

◆石井修委員
今のその日本の基準というものは、 1.0ppm以上は廃棄処分、 0.4ppm以上1ppm以下はのりの原
料として政府が買い上げてくれます。ただし条件は、減反政策に従っていて、食用の3等うるち米という
ことですから、これ以上、以下もないのです。 0.4ppmというのは日本だけの基準でして、今コーデッ
クス委員会で世界基準と言われているのは韓国、中国、ヨーロッパ、アメリカの 0.2ppmなのです。そ
の 0.2ppmにしろと 0.4ppmに勘弁してくれという攻防戦を継続中ということですよね。ですから
0.2ppmになったらどうしますかということなのです。
 今、 0.4ppmでも実は基準を超えている地区があると。私はこの話を詰めましたら、水の管理が悪い
のだということでありました。なぜ水の管理が悪いのですかと聞いたら、ため池やダムに水が残っている
のに、その水を管理している管理者が蛇口を閉めていたおかげで田んぼが乾いてしまって酸化して米に入
ったのですと。いわば原因は、カドミウムを供給したものではなくて、水があれば抑えられるのだと、水
はあったのだと、絞っていたから水が無くて出たのだと。極端な話をすれば、農家でそういうふうな売れ
ない米を作らせた原因は、ため池やダムの蛇口を閉めていたからだという理屈を言われました。ではその
理屈はどこから来たのですかと言ったら、国の出先であります信濃川水系土地改良調査管理事務所があり
まして、そこの資料によるというのです。平成13年モデル、平成13年度は近年においては一番渇水のひど
かった年だったのです。どういう調べをしたかというと、農業用水に資するだけの水はどうなったのかと
いう観点だけなのです。それに基づいて水が余っていたどうのこうのと言うのです。
 河川の水利権の許認可権者は、新潟県土木部の河川管理課長です。その河川管理課長が、農林水産省に
水利権をお貸ししているのです。10年に1回更新して貸しているのです。同じ河川管理課長から漁業権の
ある権利を頂いております、内水面漁業は全部です。だけれども権利をもらっても権利を頂いた川に水が
流れていないということが現実にあります。権利をもらってもどうしようもないのです。それは借りた側
ともらった側との話合いによって、本流にはこれだけの水を毎秒3トンとか5トン流しますよ、ですから
一つ水利権を頂いて水をもらいますよという条件なのです。では実際にはどうなのかといったら、今こう
いう雨が降っている状況ですけれども、8月の渇水期になると魚道までふたを閉めて本流に水を一切流し
ていないという現状がある。これは漁業をなりわいとしていれば大変なトラブルになるのですが、内水面
漁業で飯を食っているという人は、水産課長もおられますが水産課長には質問をしないけれども、そんな
にいないのです。レクリエーションとか趣味とかという程度です。それでも一人や二人はその内水面漁業
をそれ専門でやっているよという人もいるかも知れません。でも実際には水が流れていなければ、魚が捕
れないのです。そういう約束事を全部引っくるめて話をするのであれば、用水の話ができるのですが、自
分たちの必要な用水がどうだということだけでやられますと全然話が狂ってくるのではないですかという
話をしても、いや用水が足りているからカドミウムは大丈夫だと、こんな議論がまだ今の時点でされてい
るのです。
 私はこの議論を7年前からしているのです。それでも全然前に進まないのです。必要な用水を確保して
くださいというお願いを表面的にしているのですが、はっきり言えば、用水がなくては安全・安心な米を
作ることができないのです。それを表に出すと風評が広がるからできるだけ言わないように7年間やって
きましたけれども、もういいのだと言われた時に、一体あなたたちは農業をどう考えているのかと、そも
そも論に戻らなくてはいけないような状態になっています。非常に先行きが不安で、心配でならないでの
す。そこら辺を、部長はもう一人でお答えになっているから十分勉強されたと思うので、今私が申し上げ
たことを、どこをどうすれば打開できるのかちょっとお聞きしたいと思います。

◎農林水産部長
まず、最初にお答えいたしましたけれども、現時点の基準はクリアしているということでございます。仮
に基準が上がっても恐らくクリアできるだろうという自信は持っております。ただ委員の言われるように、
そのためには水というものが必要であるということは、これは間違いのないことでございます。当該地域
は基本的には水に苦労しているという所でございますので、その辺の対策も我々としては、生産サイドと
しては、取っていただきたいというようなことを考えてございます。水全体の話になりますとこれは土木
部あるいは農地部というようなことになりますけれども、我々生産サイドからしますとそういうふうな考
え方を持っているということでございます。

◆石井修委員
余り長くやってもあれなのでこれでやめますけれども、そこは本当に個々の農家ではどうにもならないわ
けです。しかも集落、集落で、30戸の集落でヨーロッパ並みの農業をやりつつある所、そういう所はその
集落に住んでいる皆さんの田んぼなのです。今日は豊栄市選挙区の議員がおりませんけれども、旧豊栄市
あたりは旧新潟市の方が飛び地で持っている田んぼなのです。去年は2か所出たでしょう、阿賀野川沿い
で。あれは旧豊栄市の農家の田んぼではありません。旧新潟市の方です。だけれども出たのは旧豊栄市で
す、今はもう新潟市になりましたけれども。水の管理というのは、自分たちの集落で守っていこうという
意識があれば怠りなくやるのでしょうけれども、飛び地を持っているかたがたが果たしてきちんと水の管
理ができるのかどうか。阿賀野川沿いで水がないなどということはないのです。日本の大河ですから水は
十分あるはずなのに、それでも遠隔地農業というのですか、こういう方がいて水の管理を怠れば、旧豊栄
市にカドミウムが出ましたと言ったら、隣近所では出ていないそこだけ出たと言っても、その地区の米は
みんなアウトなのです。そういう意味では、一つの集落の意思の疎通をきちんと図っておけばいいのでは
なくて、新潟県の農家全体がそういう意識にならなければならないので、その辺の指導とかそういうもの
をきちんとやっていかないといけません。基準は守られているとおっしゃいましたけれども、毎年出てい
るじゃないですか、それを公表しているかいないかは別にして。今度私は農林水産部なり農地部なりが独
自で調べた、あるいは県として調べた資料も頂きたいと思っているのですけれども、国が調べたものもあ
れば市町村で調べたデータも、すべてあるのです。それはみんなまちまちです。しかし出ていないという
ことはないのです。すべてそれは土地改良区あるいは農家の水の管理が悪いと言い切れるのか。新潟県の
マップを見ましても、ある地区に集中しているのであって、魚沼地域には1回出ましたけれどもそれだけ
です。そういうものをやはり農林水産部の皆さんが、ここに書いてあるように縦割りではなくて横の連携
を取ると書いてあるのですから、役所がなかなかできないことを思い切って書いておられますけれども、
総合的に横の連絡を取ってだれがどういうポジションでどういうことをやらなければならないのか、部内
だけの横の連絡どころか、今おっしゃったように土木部、農地部にも関係してくるわけですから、早急に
対策というものを検討していただきたいと思います。7年やってきましたけれども、また元に戻ったよう
な議論をされたものですから私自身はびっくりしています。是非ひとつ御検討をお願いしたいと思います
が、いかがでしょう。

◎農産園芸課長
カドミウムの問題につきましては、かねてから取組を行ってまいりました。庁内では連携会議を設置して
おりますし、また3月末には庁内のみならず地域団体との密接な連携を図るための推進会議を設置し、と
にかくこれら地帯における売れる米づくりに向けた取組をみんな一緒になって考えていこうということで
取組を開始したところでございます。

◆石井修委員
私はこれに関して政党間の争いとか政治家同士の権力争いというものは持ち込みたくないので、新潟県の
農民のために本気でスピードアップして是非いい方向づけの結論を期待しておりますので、よろしくお願
いします。
 最後に、佐渡の応援をひとつやらせていただきたいと思います。この農林水産省の重点要望事項を見て
おりましたら、写真に佐渡のトキの野生復帰に向けたえさ場づくり等の支援事業の創設についてと書いて
あるのですが、鳥インフルエンザとか何かありまして、佐渡のトキを1か所に置いておいたらまた絶滅す
るのではないかということで、本土に持ってきて分散したらどうかという話もあるそうでありますが、私
はやはり佐渡に限定するからこそトキの価値があり、また佐渡の皆さんが害鳥と言われていたのに絶滅し
そうになったら守っていかなければならないと、あれだけテレビにも出ましたが意欲を出してやっておら
れるのだから、私は安易にトキを振り回さない方がいいだろうと思っているのです。
 ある人に聞いたら佐渡のトキは、トキという鳥は、神のお告げ鳥だとつい最近教えられました。日本は
神道を信奉している人もいるわけですけれども、伊勢神宮にものを奉納するときに、遷宮するときに納め
る刀のさやにトキの羽を漆で塗り固めて入れるのだと。私どもの合併後の新発田市に、人間国宝の刀匠が
おりますが、その方からお聞きしました。なぜそうするのかというとトキは神のお告げ鳥だと言われてい
るので代々そういうことになっているのですよと聞かされた時に、佐渡の人は害鳥害鳥と言っていたそう
ですけれども、なぜ佐渡の人は神のお告げ鳥を、観光観光と言っている割りにはそういうことを忘れてや
ってきたのだろうかと思いました。
 そういうものもいろいろありましたが、佐渡のトキは佐渡にあってのトキであって、全国に行ったら一
体どうなるのだろうという心配もあるものですから、佐渡の応援の質問をさせていただきました。この担
当の方というのはこの農林水産部におられるのですか。それともこれは厚生環境委員会に係ることなので
すか。

◎農林水産部長
このトキの問題も各部局が共同して取り組まなければならない課題であります。トキの増殖そのものは県
民生活・環境部ということでやっております。ここに載せましたのは農林水産省への要望でございますけ
れども、農地部が担当しております環境整備ということで、ここに載っております。我が方は、今後トキ
が自然放鳥されたときに、えさ場ということで、環境に配慮した営農というものを進めていく必要がござ
いますので、その面から協力しているところでございます。