平成17年2月定例会産業経済委員会 3月9日


◆石井修委員 あとで質問した方がいいかなと思っていたのですが、基本的なことを質問したいもので、
手を挙げさせてもらいました。新知事が誕生してから、このたびの議会で2度目であります。本会議の
いろいろな質疑応答を聞いておりまして、私は4人の知事とお会いして23年目になるわけでありますけ
れども、今までにないような議会答弁、皆さんが作る知事の答弁書、3ページあるものを3行で済ませ
たり、答弁書を見ないで答弁されたり、しかし、それを聞いておりますと非常に的確だなと思って聞い
ているわけであります。一部では、県庁内部からも行き過ぎだという意味を込めて、なかなか新しい知
事と職員の皆さんとの乖離(かいり)があるのではないかとも聞きます。まだわずか2回目の議会であ
りますけれども、各議員がいろいろな角度から知事に対して質問しているのを見て、それに的確に答え
る姿を見て、若い割りには大変な能力があるなと思って評価しておりますけれども、一部でそういう、
今申し上げたような風聞も聞くものですから、是非部長はじめこの産業労働部だけではありませんけれ
ども、県全体として行政の皆さんも知事を引き下ろすのではなくて、負けないような意識を持って日々
の仕事に励んでいただきたいなと思っております。そういう立場から見まして、今の知事は経済産業省
出身なわけですから、特にこの産業労働部というのは目につくのではないかと思って、他人事のように
言っていますけれども、目につくのではないかと思います。ここ何箇月か知事との接触があったと思い
ますけれども、部長はどのように感じておられますか。

◎産業労働部長 率直な感想ということでございますけれども、委員御案内のように新潟県中越大震災の
最中に知事になられまして、そういった意味では、最初に私ども、通常ですとすべて部局の業務をひとと
おり御説明したうえでスタートされるというのが今までのやり方だと思いますけれども、非常に異例の船
出であったと考えております。したがいまして、そういったまとまった時間が取れない中での災害対策な
り日常の業務をやっていくという面では、大変な苦労があったのだろうと私は思っています。
 産業労働部につきましては、知事も非常に関心を高く持っておられるようでございますので、私どもも
知事のお考えがどこにあるのかということは、これはトップが変わりますと当然知事が何を考えているの
かということが一番の関心事に私どもとしてはなるわけでございますので、どこに知事のお考えがあるの
かということをまず理解しようということで、4か月やってきたわけでございます。必ずしも100パーセン
ト知事の意に添った形で私どもがやっているのかどうかは何とも言えませんけれども、極力そういう形で
やっていくように努めてきたつもりでありますし、その評価については私がするべきものではございませ
んけれども、負けないようにと委員おっしゃいましたけれども、私どもとしての考えも、タイミングを見
ながらお伝えしながら仕事は進めていく必要があると考えているところでございます。

◆石井修委員 これはこの委員会の話ではありませんけれども、昨年の10月8日の新潟日報を見ましたら
万景峰92号は西港に入れますけれども、米軍のイージス艦は東港に入れませんという記事が書いてありま
して、私は非常に憤慨いたしました。その一番担当の部局は港湾空港局です。私はそこまで電話をかけな
いで、新潟西港にある新潟港湾事務所に電話をかけましたら所長がおりませんで、仕方がなくて港湾空港
局長に電話申し上げました。金曜日でありました。東港は実は船の予約が一杯あって空いていませんので
イージス艦を入れることができないことになったという話でありますけれども、9日は当然土曜日であり
ます。日曜日は10日であります。11日の新潟日報の朝刊を見ましたら、入ることになったということが書
いてありました。なぜ土曜日と日曜日で県庁が休みであるにもかかわらず、月曜日になったらイージス艦
が入れるようになったのかなと思って不思議でなりませんでしたけれども、それ以上は後は申し上げませ
んでした。
 我が県の置かれている立場、拉致問題も我が県が抱えている重要問題でありますし、そういうものをか
んがみて、国民として、県民として、市民として持たなければならない考え方というものがあるだろうと
思っております。そういう状況の中で久しぶりに来た、俗人っぽく言えば北朝鮮の将軍閣下のクリスマス
用の食料を取りに来たと言われる12月の万景峰92号の寄港の時には、港湾の管理者である新知事が西港に
来られて現状視察をすると。管理者であるので、けたたましい音を立てたり何かするのはだめですよとい
うことを前に言ったそうですが、私は昨年の当初に万景峰92号が来た時のあの激しい、応援合戦と言って
はなんですけれども、120名対120名の出迎え、立場の違う出迎えに対して、やってきた万景峰92号の拡声
器を最大にした、正にオウム真理教の上九一色村の村民とオウム真理教の信者との場面を思い浮かべたわ
けであります。そして、暮れには全く違った姿であったと。私はトップにある者の指の指す方向によって
これはものすごく変わってくるのだなと感じたわけであります。
 今申し上げた話は、新知事の向かう方向を行政の皆様は早く察知されて、今までのベースに新しい知事
を引き下ろすのではなくて、それに向かって一緒に行動し、この新潟県を良くしていこうという意欲に是
非燃えていただきたいと思っているものですから、今感想を聞かせていただいた次第であります。
 俗に言う行政というのは、この国は法治国家でありますから、行政の皆さんは当然法定主義によってい
ろいろな物事を判断しなければなりません。しかし、形式張って法律、条例を猜疑(さいぎ)に考えて、
文章のとおりに読むのか、あるいはそこに裁量権を少し出して少し幅広く読んであげるのかというところ
がなかなか日本的なやり方なのだろうと思いますけれども、裁量権が余り膨らみますと法定主義ではなく
なるものですから、その辺のところを行政マンとしてどうお考えになっておられるのか。
 別の委員会でもありましたけれども、地元の同意を取れとか何とかというのは、逆に言うと自分達の裁
量権とかそういうものをほかに任せて、ほかの意見を聞きながら責任ある行政マンの権限を放棄している
のではないかという気がしてならないものですから、法治主義と、中国、北朝鮮あたりは人治主義と言う
のだそうでありまして、人が治めている国だということだそうでありまして、我が国とは体制が違うのだ
ということはそこにあるのだとよく聞きますけれども、私どものこの国も法定主義でありますけれども、
多分に行政に裁量権というものが認められているというのであれば、その裁量権をどう使うのかによって
随分と世の中は変わってくるのではないかと思うものですから、そこの使い分けというものをしっかりや
っていただきたいなと思います。
 それを前提にして、今ほど中原委員からもお話がありましたが、新潟県では200を超える外郭団体、第三
セクター、様々なものがあります。そこに補助金等様々、何十万円から何億円に至るまでのものが恐らく
あると思うのですけれども、これは最近新聞に載っておりましたが、そういうものの整理をしていかなけ
ればならないという話を一部で聞いております。この産業労働部にかかわる問題としてそういうものがあ
るのか、これをお聞かせいただきたいと思います。
 さらに、今ほどの中原委員の話と似ているのですけれども、今までの政治、行政、あるいは民間とのや
り方の中で、工業団地というものは、私が県議会議員になりましたときに、東港の開発がお荷物で、議会
のたびに実は批判を受けておりました。その当時の新潟東港開発局の局長は、議会で涙まで流して答弁さ
れたときもありました。しかし、あれは政治行政がどう動いてあの東港にあれだけの企業を張りつけたの
か。大変な新潟県のお荷物だったにもかかわらず、実はその後上中下越に県営産業団地をまた開発した。
市町村もやっている。現場を見に行って、どこも埋まっていない。私はこれは何か問題があるのではない
かと実は疑問に思っていたわけです。お上という形で行政が将来の新潟県を見てこういうものは用意して
おかなければならないのだという形の中で、いろいろな作文、理屈を付けながらやったのでしょうけれど
も、現実問題として、行政がやるという古いイメージからどうも脱し切れていない。現在、上中下越の県
営産業団地でも埋まるという話はないわけであります。
 甚だしい話ですと、長野県のえのきだけ業者を上越市に誘致して3億円の土地を提供してお金を頂いた。
その企業が来てくれて箱物を作っていただいたら2億7,000万円の補助金を出すと。差引勘定3,000万円し
かもらっていないじゃないかという議論が過去にありました。それは企業局でしょうか、それと農林水産
部。それぞれ立場が違うわけです。部局によって違うわけです。企業局は企業誘致、これは産業振興だか
らいいのだと。農林水産部は困ると。長野県は全国でえのきだけの五十何パーセントを占めていて、2番
手が新潟県で11パーセントと。あと他県は3パーセント、2パーセント程度のえのきだけだと。その長野
県のえのきだけ業者を新潟県に入れることによって、新潟県のえのきだけ業者が大打撃を被ると。一方に
農林水産部がありながら、企業局、産業労働部は補助金を出す、企業誘致をする。一体県としてどういう
一貫性のある行政をやるのですかと問いつめたこともございますけれども、地域の皆さんは是非そういう
雇用の確保ということでやりたいのだということで、私はそれ以上追求しませんでしたけれども、そうい
う一貫性というものが行政にないと大変なのだろうなと思いますけれども、部長、御答弁がございました
らお願いいたします。

◎産業労働部長 最後のお話について、一貫性ということでございますけれども、例えば、このたび誘致
の優遇制度を充実したということに関連して申し上げますと、これは誘致企業だけの問題ではないと実は
考えております。と申しますのは、先ほどの例は別といたしまして、ある程度重点を絞った誘致、あるい
は大規模の雇用、あるいは大きな経済効果といった面もあるわけですけれども、一つの大きな点としては
県内の既存の産業にどういう影響を及ぼすのかということが一つ大きな視点としてあるのだろうと思って
います。そういう企業が進出された場合に、県内の既存の企業に対してどういう、取引の拡大ですとかあ
るいは材料の納入ですとか、そういった点でどういう効果があるのか。そういった面で仮にそういう優良
企業が来た場合に、県内の既存産業がうまく付き合いができるようなことも、いわゆる産業政策としては
考えていく必要があるのだろうと。一方で、そういうものがあって初めて誘致というものがあるというこ
とで、いわば車の両輪といいますか、そういう形に持っていくのが一番いいのだろうと私は思っています。
このたびの誘致の優遇制度を拡充したということにつきましても、そういう観点で、知事も言っておりま
すけれども、県内経済をいかに活性化するかという観点で考えていく必要があるだろうと考えています。
もちろん雇用とかそういった大事な部分はございますけれども、誘致企業だけがあるのではないというこ
とで、県内既存産業の状況やそういった波及効果も十分考えていく必要があると考えております。

◆石井修委員 私は我が党から推薦されたということでしょうか、選ばれまして、新潟県の都市計画審議
会委員にさせていただいております。都市計画審議会に出ますと、下水道、公園、道路という形での審議
が主です。私はそれはどうも、私の口の悪さからこれは道路審議会ではないかとか下水道審議会ではない
か公園審議会ではないかという悪口を言っているのですけれども、新潟県の都市計画審議会と言うならば
新潟県全体を見回して、県と新潟市がどのようにあるべきであって、あるいはその周辺の都市がどうある
べきであってというものが本来的なところで語られて、総論があって各論あって然るべきだと思うのです
けれども、いつの審議会に行っても各論だけということになっています。
 実は私が何を言いたいかというと、この工業団地にしましても、先ほどの新潟ふるさと村にしましても
あの時代によかったものがこの時代ではだめだという時代です。民のできることはみんな民にやってもら
えと。あれだけ新潟ふるさと村に県税がぼんとつぎ込まれれば、あれと同じ規模でやっている会社は、民
間でやっている会社であればひとたまりもありません。あれは果たして県がやらなければならなかった事
業だったのかなと、その当時は思いませんでしたけれども、今になってみるとそう思うのです。新潟県の
112市町村、その当時はありましたけれども、それぞれのアンテナショップとしてやろうといっても、別
にそれは県がやらなくても民間でもできるわけです。
 やはり過去の過ちというものは繰り返さない方がいいだろうと思うからこれから申し上げますが、工業
団地の優遇制度、これは非常に問題があるのです。工業団地を造りました、売り出しました。いろいろな
条件がありますけれども、あなたの所は買ってくれますから売りました。3年たちますと、あとは売れな
くなったから3割値引きして売りますというのは詐欺です、これは。現実として、県のそういうものでは
ないかもしれませんけれども、市町村に至ってはそういうものはたびたび見受けられます。売れない土地
をいつまでも持っていると不良債権だから、値引きしても経費がかからないように売ってしまえというや
り方です。まじめに工業団地を開発したから、売り出しましょうと仰々しくセレモニーをやってやった。
3分の1以上残っていると不良債権だからと言って、値引きして売りましょうと。まともに買った人が3
年たたないうちに3割引きで売られたら、これは詐欺としか言いようがないのです。そういう優遇制度を
考えるときに、そこの部分は非常に大事なところなのですが、御見解をお伺いしたいと思います。県はま
だそれほど売っていないから大したことはないと言うかもしれませんけれども。

◎産業労働部長 工業団地を例えば値下げするということについて、3年たってすぐにすると、要するに
売れないよりも安くして売った方がいいという発想だと思うのですけれども、ただ、今委員がおっしゃい
ましたように、そこに既に進出している企業もあるわけです。果たしてそういうことが可能かどうかとい
う問題が一つあるかと思います。通常の民間の取引ではこれはあり得るのかもしれませんけれども、行政
がやったことについてのそういった一貫性、あるいは方針を変更するについてのやり方、そういった点が
問題になるのだと思いますけれども、基本的には外部の経済環境とかそういったものによって、ある程度
そういった部分もあるのかなという気はいたしますけれども、それはどこまでがいいのかという議論はあ
ると思います。ただ、2年、3年でそういったことをやるということについてはどうかなという気がいた
しますけれども、長い目で見た場合にそういったことも可能性としてはあるのかなという気はいたします。

◆石井修委員 最後にします。昨年の10月23日の夕刻の震災を受けて、部長からも先ほどお話がありまし
たが、緊急時の知事のありようというものを私どもは見せていただきました。実はあそこで新しい知事は
23日の10時でしたか部長方の対策本部の会議があったと、あの時には、恐らく新知事はその対策会議に入
っておりません、知事には当選しておりますけれどもまだ知事ではなく民間人ですから、その当時の行動
を聞かせていただきましたら、小千谷市まで何とか行って現場を見たと。自衛隊高田駐屯地の連隊長も小
千谷市に着いていたと、炊き出しの用意もしてあると。そして、まだ知事ではなかった新知事がこちらの
方に帰ってこられて、相談を受けたときに、早く連絡さえしてくれれば連隊長指揮の下で小千谷市の皆さ
んに炊き出しはいつでもできますよということを聞いたので、どんなものだろうと危機管理監に電話をさ
せていただきました。早く手を打って指令を出していただきたいと思っているのに、1時間待っても2時
間待っても返事が返ってこない。一体どういう連絡網を取っているのだと、こう申し上げました。
 県庁の対策本部に自衛隊のかたがたも来ておられましたが、そこから群馬県相馬が原に電話をして、指
揮官である第12旅団長からの命令がないと部隊は動けないのだということです。是非早くやってくれと。
2時間たっても3時間たっても折り返しの連絡がない。そのあとは様々なことをお願いしましたけれども
それはそれとして、どうもああいう緊急時はトップダウンできちんとやればできるのですけれども。私は
通常時の在り方も多少緊急時のような体制も執れるような即応体制がなければ、株式会社ライブドアでは
ありませんけれども、早くすることが利益につながるのだということを彼は公言しておりますけれども、
今の体制の中でクイック・レスポンスをやっていかないと、時間短縮が価値を生むのだという考え方から
すればどうも。例えば一つの連絡網として、知事が副知事、副知事が部局長、部局長は副部局長、副部局
長は課長、課長は課長補佐、課長補佐は係長。係長クラスが今度は市町村の課長クラスになるのでしょう
か、連絡をして、それがまた上に上がっていって、部長、助役、市長あたりに上がってまた戻ってきて、
そのルートで戻ってくるというような連絡網の仕組みというのは私はいかがなものだろうかと思うのです。
一概にすべてそうなっているとは言いませんけれども、どうも情報のやり取りの方法の中で、幾段階も越
えて行って幾段階もまた経て帰ってくるというシステムが、慎重には慎重を期す立場からは大変いいこと
なのだろうと思いますけれども、余り今風ではないという気がするのです。私は震災のときに学んだ印象
として、もう少しストレートにものが行き来できるようなシステムがないものかと思っております。部長
は今のお立場でどう考えますか。

◎産業労働部長 いろいろな方針なり物事がどのように伝わるのかということや、どういう伝わり方がい
いのかということは、簡素で間違いなく伝わるものがやはり一番いいのだろうと思います。ただ、物事に
よってはある程度の時間がかかるものもあると思います。
 仮に震災のケースで申し上げますと、私どもの部としては、基本的には一発でやるということで、全課
長は常にほとんど私の部屋に詰めておりました。いちいち段階を踏んで伝達したという記憶はございませ
ん。そういった意味では、そういうことを通していろいろな工夫が出てくるべきだろうと思っております
し、物事によってはある程度の段階を踏んだ方がいいものと、それから段階を無視しても緊急性を最優先
しなければならないものといった振り分けを、これは確かに部課長の判断力に懸かってくることだと思い
ますけれども、そういう柔軟な対応が今後ますます必要になってくるのだろうと考えております。

◆石井修委員 震災、水害でいろいろな所で皆さんに大変努力をしていただいたことをお礼申し上げます。
 もう一つ地震の際に、土曜日でしたから、翌日日曜日はガソリンスタンドは休みです。私どもは党から
お願いをして、給油を是非してあげてくれということで、危機管理監を通じて皆さんの所に連絡が行った
はずでありますが、即応していただいて、あの地区でガソリンスタンドはみんな休まずにできるだけの努
力をしていただいて、あの地区の住民の皆さんに油を供給していただいたことをお礼申し上げまして、質
問を終わります。