平成16年企業会計決算審査特別委員会 10月20日


◆石井修委員
議論を聞いておりますと、課別の質疑応答、縦系列の議論をしていても、何を一体目標にして新潟県が仕
事をやっているのかというのが全然見えてこないから、私ども議員も専門家、通称、マスコミ的に言えば
族議員的なものもあるでしょうし、そうではない方もいると思うのですけれども、専門家と専門家ではな
い議員もいると思うのですが、一般論として議論をしようと思っても、このような課別の議論をしている
と詳しい話ができないです。
 前にこのような事例がありました。武藤企業局長はいろいろな部長も局長もなさるのでしょうけれども
庁議メンバーの中で果たしてどのような議論をされているのかと、常に私は疑問に思っているのです。今
課別の議論をしていてもそれがまた頭に引っかかるのです。
 なぜかと言うと、過去において、上越市に長野県のえのきだけ業者を企業誘致したわけです。企業誘致
をしたら土地の販売価格は3億円だと。以前は商工労働部、今は産業労働部ですが、商工労働部は企業に
来ていただいたから建物に対する補助金を出しますと、2億7,000万円の補助金を出したのです。えのき
だけ業者のことを考えれば、長野県のえのきだけ業界というのは、全国の55パーセントのシェアを占めて
いる。新潟県は全国の11パーセントだと。あと45の都道府県は2パーセントとか1パーセント程度だとい
う議論だったのです。よくよく考えてみたら、農林水産部長もそこに関係してくるわけです。農業振興で
すから。長野県の55パーセントシェアを占めているのえのきだけ業者を上越市に誘致する。企業誘致の担
当からすれば、従業員を40人も使ってくれるから是非反対しないでくれということです。一方、新潟県の
えのきだけ業者からすれば、そんなものはとんでもないと。我々は長野県に追いついて追い越そうと思っ
ているのに、長野県の業者が新潟県で何をするのですかという議論が一方にある。ましてや、土地を買っ
てもらったけれどもその設備をするのに、3億円で売って2億7,000万円の補助金を出すというのは何で
すかという議論が過去にございました。
 それは、皆さん方の立場、我々の立場からして、縦割りだけ見ていれば大したものだ、企業誘致をした
のだからと。当然商工労働部で補助金は出すで済んでいればいいのですけれども、農林水産部の話から入
ってきますと、私は一県民として、何をやっているんだとなるわけです。先ほどの議論も聞いていまして
3つの部局で順次審査を行うのだそうですが、工業用地造成事業なんかは一体どうなのだと、太陽光発電
の話は金をかけて、採算も合わないことをやるのかと言っているのだったら。大体我が新潟県は、私は議
員になって22年がたちますけれども、議員にならせていただいてから、ようやく県が先を見越して新潟東
港に工業団地を造って売ろうと思ったのに全く売れない時期があった。この長い22年間を見てきますと、
今もまた上越、中越、下越という政策ですけれども、上越、中越、下越に産業団地を造ったのに売れてい
ないですよね。もう少し行政の皆さんがやる様々な仕事において、先行きを見込んでやるのは結構だけれ
ども、採算の合わないことをやる時代ではもうないと。私は太陽光発電の施設を造るのだということなら
ば、もう少しこの後に議論をするでしょう。工業用地造成事業も、ただ、山林を買ったり、田を買収して
埋立て工事が終わったから産業団地ができました、買ってくださいなんていう、そんな幼稚園の生徒とい
う程度の感覚で、ものはできません。企業が来るといっても、私どもはこの産業団地に行きたいけれども
私どもの工場から出る産業廃棄物を新潟県としてどうしてくれるのですか、という議論は常について回る。
そのような施設がなければ企業なんかはもう来ませんよ。ものすごいコストがかかるわけですから。そう
いうものも含めて、後でまた議論になると思いますけれども、産業団地なんていうのは造っていくべきな
のですが、旧態依然として、何にも前にやったことと変わらないこと、同じことを繰り返している。知恵
も何もない。県民の貴重な財産というか、税金を正に無駄遣いしている議論ではないかと思うのです。基
本的な話なのです。各論の議論をしているから全然議論が、質疑応答で各論の議論なのです。各論の議論
をしているからあなたたちも答弁しやすいかもしれないけれども、全く目標が見えないじゃないですか。
 私はここが非常に大事なところだと思うので、局長、昨日も御質問申し上げたのですが、吉田監査委員
はどう思いになるか、是非お聞きしたい。もう使った金のことはいいということではなくて、これから皆
さんが真剣に考えていかなければならないことなのです。是非、お答えを頂きたい。

◎企業局長
今おっしゃったとおり、全体を見た中で細かい部分と言いますか、各論を議論していくということであれ
ば話が分かりやすいし、進むと思いますが、各論だけでいって全体が見えない中というのは、なかなか難
しいところがあると思いますし、実際に3事業会計を持っていますが、それぞれ電気事業、工業用水道事
業、工業用地造成事業がそれぞれ絡み合う部分もあると思います。
 例えば、産業団地を造っても工業用水が引けるのか、あるいは電気の助成は出るのかなどいろいろあり
ますので、この三つは絡み合っていると思いますし、私どももできるだけトータルで基本的な部分をこの
ような考え方で、このような結論に至りましたという答弁をしていきたいと思っております。

◎吉田監査委員
今の石井委員の御指摘は、私も本当に全く納得できる部分でございます。私どもの企業会計決算審査意見
も会計ごとにやっていると。これは法律でそのように決められておりますのでやっておりますが、公営企
業を経営するに当たっても、例えば、その企業に合わせて県庁では組織があると。港湾空港局があったり
企業局があったりという形になるわけで、組織ができるとなかなか立ち止まらないのです。どんどん前に
進んで行く。これは組織があれば皆さん一生懸命働こうとするわけですから、本当はここで少し立ち止ま
ってもいいのではないかという場面であってさえ前に進むという、そこから無理が生じるということはご
ざいます。現実に、私も監査委員になってから、少し立ち止まったらいいのではないかという意見を、そ
のようなあからさまな書き方ではなかったのですが、それに類する意見も出したことはございます。
 そのようなこともございまして、縦で物事を考えていては、なかなか問題の解決にはつながらないと。
私どもはよく決算審査意見の中で、他の機関と緊密な連携を取ってというまくらことばを置くことがござ
いますが、それも先ほど石井委員が申された、縦だけではだめなのだという一つの反省から、私どもはそ
のような意見を出しているということでございます。

◆石井修委員
今、工業用水道事業の議論をしているわけですけれども、聞いていますと、栃尾工業用水道は前から問題
があるわけです。昨日も少し申し上げたのだけれども、この長い私の県議会議員活動の22年がたった中で
も、私は市議会議員もやっていますので、一つの市ではできないという場合は、隣の町村、あるいは隣の
市と組んで、広域一部事務組合なんていうものを作って、議会も大したものではないですけれども、住民
のいない自治体なのですから、どこで住民の審判を受けるかと言えば受けないのですから。それは問題が
あるにしても、一市一町でできないもの、多くの市町村で組んで広域一部事務組合で事業をやるわけです。
ごみとかし尿とか火葬場とか様々にやるわけです。
 栃尾工業用水道にしても、山に挟まれて一つの市しかないから、市でできなければ県だということもあ
るのでしょうけれども、時代の流れの中で何かをしたいのであれば、他の市町村と広域を組んで、今既に
栃尾工業用水道のものは、県から栃尾市に管理してもらっているわけでしょう。そのようなクイックレス
ポンスというのか、時代、時代に合わせて切替えていくという考え方を行政の皆さんが持たないと、いつ
までも尾を引いていくような事業ばかりが残っていく。それが税金の無駄遣いにつながるのではないかと
県民には映ると思うのです。そのようなものを、いつまでも企業会計があるかどうか分かりませんけれど
も、昨日も申し上げましたが、民間でできるものは民間でやると。
 例えば、これは全く別な議論ですけれども、新潟市は今政令指定都市を作ろうとしています。何年か前
に私ども一人一人の県議会議員のところに、新潟経済同友会の皆さんから声がかかりまして、確かホテル
イタリア軒だと思いましたけれども、そこでこのような議論がなされました。新潟県に強い自治体を作る、
ですから協力してくれと。ただし、新潟市に一極集中するということは弱い所ができますから、我々経済
同友会のメンバーは強い所を作ることに努力をしますから、議員は弱い所を何とかしてくれる努力をして
くださいという議論がありました。そこには、当時の日本銀行の支店長もおりました。変なことを言って
いると思って私は質問したのです。あなたたちのお力によって、新潟県の新潟市だけを強く作ると言った
ら、弱い所を県議会議員に何とかしてくださいと言うのであれば、私どもは頭が悪いものだから、弱い所
をどうすればいいのか教えてくださいと言ったら、顔が引きつっていました。
 今、正にそれをやっているのではないですか。私は余りその当時の言ったこと、書いたこと、書いたり
メモしたりしておりませんけれども、頭の中にしっかりと入っています。その当時、その会議に出席した
方もこの中に何名かいると思います。日本銀行の支店長からも、新潟経済同友会の会長からも一言も、ど
うすれば弱い所を助けられるのですかという私の質問に対して答えた方は一人もいなかったです。
 正に県の行政がやることは、力のある者をどうするかではなくて、力のある方にやってもらえるものは
やってもらって、弱い人をどう救うかということが本来の在るべき姿ではないかと思うのです。そこを皆
さんも頭にしっかりと入れて、様々な事業に取り組んでいただきたいという思いがあるものだから、今、
質問申し上げたわけです。ご感想をお願いします。

◎企業局長
委員が御指摘の考え方でやっていきたいと思いますし、実際に栃尾工業用水道も3社、5工場のみに減っ
てきました。普通の採算ベースで考えれば、とてもではないけれども、どこかに引き取ってくれるところ
があれば、引き取っていただきたいというところでありますが、採算ベースに役所がいろいろと考えてや
っても合わないわけですから、民間で引取り手がない。これ以上減ったらどうするのだという話があった
ときに、これが2社になって1社になればもうやめますかといってやめられるものではないのです。
 先ほど施設課長が答弁申し上げましたが、何とかいずをできるだけ少なくして、赤字幅を少なくして、
何とかやっていこうと考えておりますし、将来的にこれが2社になり、1社になり、特定の企業にだけ給
水するためのものということになるような場合でも、地元の織物組合なり栃尾市と協議をしながら、会社
をつぶさないような形で、会社に迷惑がかからないように、言ってみれば、今おっしゃられた、弱い所に
も経済だけの観点でやるのではなくて、良い方法を見つけながらやっていきたいと思っておりますし、そ
のような視点は十分に踏まえたうえで取り組んでいきたいと思っております。

◆石井修委員
多少問題はあると思うけれども、新潟県も庁内LANがしっかりできまして、私が県議会議員になったこ
ろ、パソコンが一人一人の職員の前にはなかったです。部長の所にもなかったし、隔世の感です。
 したがって、やり方によっては縦割りの行政があれを駆使することによって横ができるわけでしょう。
そこをもう少し活用して、庁議メンバーが知事の下に集まって、庁議メンバーだけでコントロールするの
もいいし、課長レベルでも横の連絡を取るのもいいし、先ほどの太陽光発電ではないけれども、あれは学
校に任せた方がいいのではないかという議論だと思うのです。そのようなものをきちんと区分けをして、
縦も大事でしょうけれども横も今大事なのだということをせっかく見れるわけですから、それを是非、庁
議メンバーである局長が、知事も変わることですし、新たな考え方で是非進んでいただきたいことを、御
要望申し上げて終わります。