平成16年6月定例会産業経済委員会 6月21日


◆石井修委員
ちょっと途中抜けましたので、長部委員の質疑が私と同じような質疑かどうか分かりませんが、もし重複
したらおわびを申し上げます。
 この間、農林水産部の審査の時も少し申し上げたんですが、様々な国の政策あるいは県の施策、市町村
の施策、農業に対する政策ですね、農林水産部の議論みたいな話をするかもしれませんけれども、私は現
実論として、一番農家の代表と言われる農業協同組合が何か商社化しておりまして、本来的に農家の代表
なのかなという、すべてではありませんけれども多少疑問に思っておる点があります。
 私は土地改良区という組織というのは、正に商売をやるわけではなくて農地をどう守っていくか、どう
整備していくか、一番物作りの原点の台帳を携わっている所なものですから、あまり化粧あるいは格好を
つけるような話はないと思って非常に実はこの組織というか農家の代表というか、かなり真実を語ってい
るなとこう思ってとらえているわけです。
 様々な質疑もありますけれども、様々な県の施策の中で、その原点とはなんだと、日本の農業政策の基
本に基づいて国が様々な政策を立てる、県もそれに従って施策を立てていく、土地改良区と話合いをする、
そして農家とともに歩んでいくとこういう姿勢だろうと思うのです。
 農業をとらえますと、私はすべては知りませんけれども、もう8年以上前になりますかワールドカップ
サッカーロサンゼルス大会の決勝戦だけ、6月定例会があったものですから最終日出席をして本会議が終
わると同時に新幹線に乗って、ロサンゼルス大会決勝戦にようやく間に合ったんですけれども、知事もそ
のようでありました。飛行機の上でロサンゼルスの上から見るとですね、誠に見事に幾何学模様といいま
すか真ん中に山が挟まってましても、山を越えて一本の耕作地ができておるという、すごいことをやって
いるなアメリカはと、正に日本の規模の小さい区画割りじゃなくて大規模な区画割り、山を一つ越しても
ですね同じ線が向こうにも付いてるという、ああいうほ場を上から見たときに驚愕(きょうがく)しまし
た。もう一方ではヨーロッパを視察させていただいて、牧歌的なといいますか園芸もやり稲作もやり牧畜
もやりという形で、自然の山の勾配(こうばい)を使いながら畜産をやり、もう一方では麦とか米を作っ
ているという一つの家の中ですべてを回転させる。一方アメリカは農産物といっても牛は牛で特化してや
ると。野菜、農産物というよりもいわゆる植物系はそういう大きな大規模な耕作地でやるという、言わば
日本の、特に新潟県の稲作農業県のものすごいばかでかいものをやっているという感じです。新潟県も畜
産家が農業も多少やってますけれども、畜産をやっていくと、農業はこれくらいで畜産がものすごい余計
だとか。畜産家は農業やりませんね、稲作はやりません。そういうのを見ると日本の農業というのは、ア
メリカのものすごい縮小版なのかなという感じもしないではないのですが、全くヨーロッパの形態とは違
うなという感じはしておるんですが、それが正しいかどうかは分かりませんけれどもこんな認識で部長、
良いものでしょうか。

◎農地部長
規模が全く違いすぎますので、そういう認識かどうかは私はちょっと違うような感じもするんですけれど
も、また確かに特化しているという意味では畜産農家はそういうところがあるのかも分かりませんし、特
に養鶏とか養豚とかはそういう傾向にあるのではないかと思います。
 しかし、米に関しては転作の問題も当然ございますので、むしろ複合的な営農を進めていくという方向
にあるんじゃないかと、規模が大きくなってもですね。ただアメリカも 100ヘクタール単位の農業をやっ
てますし、ヨーロッパも小さいといっても二、三十ヘクタールくらいの単位でやっているのではないかと
思います、地域によって違うとは思いますけれども。それに比べて日本はまだこういう状況ですので、や
はりちょっとそういう意味では違う部分が多いのではないかとは思います。

◆石井修委員
そこを、日本のその例えば農林水産省、部長もそこの出身だろうと思うんですが。日本の農業のすべての
政策の原点は何かと言ったら、今私どもの方でも皆さんの指導を受けながら大規模営農に転換しつつあり
ます。それは日本流の1町5反、2町歩の田んぼからすれば、大規模営農ということになるわけですけれ
ども、大変皆さんにお世話になって有り難いのですけれども、稲作だけを見れば十分ヨーロッパに対応し
得るくらいの面積もやれるんだなということも分かりました。あとそこに畜産を加えれば、まあまあヨー
ロッパ並みの農業の中堅クラスの営農ができていくのかなという感じでいますけれど。
 そこで、日本の農業政策の原点、いわゆる大規模営農というのはアメリカ型なのかヨーロッパ型なのか
というここなんですよね。それをやっぱり国がはっきり方針として出すことによって、様々な政策に影響
してくるわけです。そこが私肝心かなめだと思うのです。いろんな施設をどうするかこうするかというの
も非常に大事ですけれども、基本的にそれが将来の日本の農業とどういうかかわり合いをもっていくのか
というのが一番大事なところだと。将来これは不必要になるんだというものに対する金のかけ方というの
は必要ないわけでして、集中的に金を投資していかなきゃならんだろうとそう思います。アメリカのまね
はこんな狭い国土ではできないということになれば、ヨーロッパ並みの農業ということを目指してやるの
でしょう。そうしますと、私もよく分からないで言っているんですが、いわゆる畜産とか営農、いわゆる
米とか麦ですとか野菜を作るというそういうものを、複合型の中規模の農業を日本の農業は目指している
のか、特化した米なら米、畜産なら畜産というふうに特化して目指しているのか、ここらがやっぱり将来
の日本の農業の一番大事なところだと思うのですが部長はどうお考えですか。

◎農地部長
基本的には、特に新潟県を念頭に、畑作地帯というのはまた少し違うのかも分かりませんけれども米作地
帯、水田農業を中心にやっているエリアにおいてはやはり複合型というのが本来的な姿じゃないかという
ふうに考えております。米だけで特化していくとなると、先ほど言いました生産調整の問題も当然ござい
ます。それも含めまして所得を確保するという意味から言いましても、米だけで所得を確保すると相当大
変なことにもなりますし、そういう意味からいってももうかる農業ということを考えればやはり複合、そ
の他いろんな条件を考えましてもやはり複合型を進めていくというのが本県の農業の方向ではないかとい
うふうには考えております。

◆石井修委員
農業というのと営農というのとはちょっと違ってきているんではないかなと思うんですね、私の感覚では。
営農というと農業をやりながら利益を出していくというかなりの満足度を手に入れるために農業をやって
いくという感覚。
 しかし、国全体から見れば、国土の狭い日本において、営農だけやっていっても飯を食っていけない部
分も中にはあると、そこは正に農業ととらえて、国家の方針によって保護育成ということもあり得ると思
うんです。例えば畜産においては、これは農林水産部の議論なんですけれども、畜産においては新潟県は
もう畜産家なんていう牛を飼っている人は 500件以下ですよね。ですから、それをもうそれ以下にしない
ということになれば、保護育成に入るわけです。採算が合うか合わないかというのは別にして、補助金な
り何かを出してやらなきゃならないような状況になると。
 御存知のように牛も何か部分的な検査によって入れるみたいな話も出てきています。正にトレーサビリ
ティと言って変なものを日本の国に入れたくないということでしょうし、鳥インフルエンザも何かが持っ
て来たんだろう、渡り鳥が持って来たみたいな話も出ています。そうして見ると、食の安全ということを
考えれば多少は高くても地元の物、生産者の顔の見える農産物ということになるわけですから、当然そう
なれば危険を冒して安く危険な物を買うよりも安心できる高い物を買うということになれば、私は需要と
供給のバランスは整うと思うんです。それと同じですね、農業というのと営農というのは少し感覚が違う
のかなという気もしないではないんですけれども、その営農の部分にいった場合に様々な形態が出てくる
と思うのですが、それに一番関連してくるのは私は土地改良事業だと思っている、農地部だと思ってます。
 今日はこれ以上申し上げませんが、例えば農家の所得の中に、ここからちょっと本題なんですけれども
農家が日本は私有財産を認めている国ですから、名前はそうですけれども三代渡ると財産が無くなるとい
う税収ですからね、日本は。ひ孫の代になると財産が何も無くなるわけです。それでも一応私有財産を認
めているわけですから、その私有財産をやむを得ず法的な整備のために売却をしなきゃならんという時に
いろんな売却があるそうです。
 この間同僚の長津議員に聞いたら、長津議員の選挙区で、国営の事業で水路を造ったら県の買収単価よ
り三倍も高いよという話でした。長津議員が現場で聞いたって言うんだから私も現場の声だと思って言う
んですが。そういう話が一方にあり国の用地買収費が高いと、県もまあそこそこだと、市町村にいくと三
段階くらいあるんですね、用地買収の値段が。これが果たして本当に、個々の私有財産を認めている農家
にとっては高いほどいいわけですけれども、事業として公益の事業、国益、県益、市町村益といういろん
な物の見方がありますけれども、同じ地域で値段が違うというのはおかしいなとこう思うんです。
 同じ新潟県でやっている所で、この間もちょっと申し上げたんですが、私どもで今県立病院を作ってい
ただいてますが、売手と買手で不動産鑑定士を立てて話合いによって売却単価、買収単価が決まるという
方式を病院局は執りました。それからもう一方では、土木部の用地買収費というのは、実はバブルが終わ
っていません。我々寿司屋に行って刺身を頼むと時価って書いてありますけれども、時価っていうのは民
間の用地買収ですよね。だけれども行政の用地買収単価というのは過去の前例を踏まえてやりますから絶
対値下がりしません。絶対高くなるわけです。そういうところを見るとですね、片一方ではそういうもの
もまたあると。しかも例えば今ほ場整備をやっていただいて細い県道を広くしようと思ったんですけれど
も、県の土木部に買ってもらいたいと、農地部に買ってもらいたいんじゃないですよね、 県道だから土
木部に買ってもらいたい。ほ場整備をして、保有地が空いた所を買ってもらえば田んぼを直す償還金の一
部になると、これは誰しも考えることですし、そういう仕事を今までやってこられたと思うんですけれど
も、あっちこっちにあるというんですね、そういうものがね。何年待てどもなかなか道路として買ってく
れないし道路も広がらない、しからば金はともかくとして減歩でやるんだから、自分の所の田んぼは減ら
ないんだから余った分なんだから、それはみんなで寄付しようとそういう話になるわけですよね。それは
もらう側は名目を付けてもらうのはいいわけですけれども、実際に土地は動くわけですよ。動くけれども
ただの土地。片一方では時価相場だと1坪四、五十万円の田んぼが零一つ違うというのが現実にあるわけ
です。
 私は農地部だけに申し上げるつもりはございませんから、部長、庁議の時にでもそういう話が出たらよ
く検討して欲しいという意味で申し上げているんです。新潟県で公益のために様々な事業をやっている、
それに資する用地買収費がそれぞれの部局によって違う。それぞれの部局によってそれぞれの事情がある
と思いますよ、あると思いますが、きちっと整理した理屈が整わないにもかかわらずただのものがあった
り何百万円のものがあったりするということは、非常に私は公平性に欠けるんではないかと思います。し
かし大きな金を、高い金を、どうしても必要な事業なんだから用地買収を高くしないとこの事業は完成で
きないと、やむを得ずという場合もそれは土地を売る場合の、あるいは買う場合の一つの要件になるかも
しれません。だけれども、おしなべて新潟県のどの部局が用地買収しようと基本線はここなんだよとか、
民間の不動産業にすればバブルのころ坪70万円した所が、民間の不動産売買で今十何万円ですよね。そう
いう所もあるんです、土地の高い相場が急に下がった所。それは民間で普通にやっておられるんですけれ
ども、行政の用地買収というのはなかなか上がっても下がらないというのが現実ではないかと思うんです。
それによって用地買収費が高くて工事費が非常に圧縮されてしまう、工事が進ちょくできないというふう
な事態もあると思うんですが、部長の所でそういう問題も幾つかあると思いますけれどもそれを教えてく
れとはいいませんが、新潟県の、県の行政として公共の用地に資するために用地買収をする時にはどうい
うふうな方法で用地買収するかと、本来的にもう一度考え直すべきではないかと思うんですが御意見だけ
伺ってやめます。

◎農地部長
今、委員御指摘の点でございますけれども、まず基本的なルールから御説明申し上げますと、まず、公共
用地の取得に当たりましては当然、適正で統一的な補償基準というのが必要でございまして、公共用地の
取得に伴う損失補償基準要綱というのがこれは国の方で閣議決定をしております。これは相当昔なんです
けれども決定いたしまして、公共用地として取得される土地の価格は客観的価値によるべきであり、その
評価に当たっては土地の正常な取引価格を基本として補償することと、当たり前のようなことが決まって
おります。県でも、これに準じまして統一的な基準といたしまして新潟県の公共事業の施行に伴う損失補
償基準というのを定めておりまして、これに基づきまして各公共事業部局で用地を取得しているというの
が基本的な考え方になっております。
 それで、これまで農地部としましては、公平性を期するということから買収価格の決定に際しましては、
県の地域機関同士で互いに情報の交換とか調整を図ってきております。また、近傍近隣の基準地価、土地
価格とか他の公共事業での買収事例とか時価相場、いわゆる民間取引事例ですね、こういうのを参考とし
まして買収単価を決定すると。場合によっては先ほどお話しございましたような不動産鑑定士など第三者
の意見を聞くという場合もございますけれども、基本的にそういうふうな形で買収価格を決めていこうと
いうことで進めております。
 それで、農地を買収するに当たりましては、そういう意味で土木部局とも地域レベルで調整は進めてお
りますけれども、やはり単価というのは集落との近接の問題であるとか農地の場合はかんがい排水などの
自然条件であるとか面積形状そういうものによって、やはりそういう一律な単価にはどうしてもならない
多少のばらつきが出てきていると、これは合理的な意味でのばらつきでございますので、そういうふうな
こともあろうかと思いますけれども、基本的にはそういうことで他部局との調整を進めながらやっている
ということで進めさせてもらっております。
 また、国との関係も先ほど少しございましたけれども、北陸地方整備局が中心となりまして設置してお
ります北陸地区用地対策連絡会の構成委員に土木部がなっているのですけれども、それをはじめとしまし
てそういうところとの調整とか議論を含めまして地域全体でそれほど大きな不公平感といいますかばらつ
きは生じないように努めておりますし、今後もそういうふうな事例が出てきているということがあるので
したら、更に調整をきちっと進めて不公平感がないように努めてまいりたいというふうに考えております。